妊婦にとって体にいい食べ物とは?食べた方が良いもの、悪いものを紹介します。

ざっくり言うと

    初めての妊娠。妊婦になると、今まで以上に健康に気を使いますよね。

    積極的に体にいいものを食べて元気な赤ちゃんを産みたいですね。ここでは妊婦にとって体にいい食べ物と悪いとされる食べ物、体にいい食べ物を使った簡単レシピ、そして妊娠中に食べた食材が赤ちゃんのアレルギーに影響されるかどうかを紹介したいと思います。

    妊婦に必要な栄養素

    Fさん
    ねぇねぇ、聞いて、私ね、妊娠したの。
    Aさん
    えっ!?本当に!?おめでとう!!
    Bさん
    やったわね!!ずっと子どもが欲しいって言ってたものね。
    Fさん
    ありがとう!すごく嬉しいわ!!

    でね、病院で妊娠中の生活について色々教えてもらったんだけどね。

    みか子
    うんうん。
    Fさん
    たしか、妊娠中に食べた方が良い食べ物があるって言ってたんだけど、他にも覚えることが多くてあんまり覚えていないの。
    Cさん
    ありゃま。
    Fさん
    だからね、だれかそういうことに詳しい人いないかしら?
    みか子
    それなら、私に任せて!私、食べ物については人一倍、詳しいから!!
    Fさん
    本当に!ありがとう!!
    Cさん
    きゃーっ、すごーい、知らなかったー。
    みか子
    ちょっと、黙っていようか。
    みか子
    食べ物の前にまずは、妊婦に必要な栄養素教えるわね。
    Cさん
    やだ、焦らすのね。
    きお太(3歳)
    ちょっと、だまっていようね。

    妊婦に必要な3つの栄養素

    鉄分 葉酸 カルシウム

    みか子
    主にこの3つが妊婦にとって必要とされています。この栄養素がどんな働きをするか紹介します。

    葉酸

    Fさん
    ようさん?あんまり聞いたことないわ。
    みか子
    葉酸は細胞分裂をサポートしたり、血液を増やしたりするのに必要とされています。

    葉酸をしっかりとることで、赤ちゃんの脳や脊髄の先天性異常である神経管閉鎖障害のリスクを下げることが出来ます。

    Aさん
    しんけいかんへいさしょうがい?
    みか子
    赤ちゃんの先天性疾患の一つです。妊娠初期に起こる先天異常で、神経管の下部に障害が発生するものを「二分脊椎症」、上部に現れるものを「無脳症」と呼びます。前者では生涯にわたって治療やリハビリが必要になる可能性があり、後者では流産・死産となる重大な病気です。
    Cさん
    こわっ。
    Fさん
    この病気を予防するために葉酸が必要なのね。

    一体、どれくらい取ればいいのかしら?

    厚生労働省では、妊娠中は400μg/日(推奨480μg/日)、授乳婦は1日280μg/日(推奨340μg/日)と一般の成人女性の2倍の葉酸の摂取が必要です。厚生労働省はサプリメントとの併用で葉酸を摂取するよう推奨してますが、食品以外からの摂取の上限は1000μg/日とされています。

    Aさん
    サプリメントとの併用ですって。飲んでも大丈夫なのね。
    Bさん
    食事だけで葉酸を摂取すると大変だから、サプリメントも飲んだほうが良いってことね。

    鉄分

    みか子
    赤ちゃんの体が作られると同時に、血液も必要になります。
    Bさん
    鉄分が不足すると、イライラしたり、立ちくらみ、頭痛に肩こりになりやすいわよね。
    みか子
    妊娠中に鉄分が不足すると低体重の赤ちゃんが生まれるリスクが高まります。

    妊娠中期以降は、普段の倍の鉄分が必要です。

    ※妊娠中期とは、妊娠5か月から妊娠7か月までの期間のことで、妊娠週数で言うと妊娠16週0日から妊娠27週6日まで。

    厚生労働省によると、1日あたり妊娠初期は8.5mg、中期以降は21mgとされています。

    カルシウム

    みか子
    赤ちゃんが骨を作るのに必要なカルシウム。不足すると母体からどんどん赤ちゃんにいってしまいます。

    すると、ママの体が深刻なカルシウム不足になり、歯や骨に影響が出る可能性があります。

    厚生労働省では1日当たり650mg、上限2,500mgとなっています。

    もっと詳しく知りたい方はこちらへ

    妊婦にとって体にいい食べ物

    みか子
    では、ここから妊婦食べてもらいたい食材を紹介したいと思います。
    Cさん
    いよっ!まってました。

    葉酸の多い食材

    みか子
    葉酸の多い食材として紹介したいのは緑黄色野菜です。
    Bさん
    緑黄色野菜って言うとほうれん草とかブロッコリー?
    みか子
    そうです。他にもこんな食材があります。
    食材葉酸含有量(100gあたり)
    スモークレバー310ug
    モロヘイヤ250ug
    芽キャベツ240ug
    ほうれん草210ug
    ブロッコリー210ug
    Bさん
    レバーが一番多く含まれているのね。(私は苦手だけど。)
    Fさん
    野菜だけじゃないのね。(レバー苦手だけど。)
    Aさん
    さっき教えてもらったけど、妊娠中は400ug取るのが良いって言っていたから、ブロッコリーだったら200g食べるのね。なかなかの量だわ。
    Fさん
    それだけでお腹いっぱいだわ。(ブロッコリー苦手だけど。)
    みか子
    葉酸を摂取する際、気を付けたいことがあります。

    食事から摂る天然葉酸は水、熱に弱い性質です。調理や消化の過程で吸収率が50%ほどになってしまいます。

    Cさん
    えっ!?じゃあ、ブロッコリーだったら1日に400gの食べないといけないの!?まあ、私はブロッコリー大好きだからいいけど。
    Fさん
    私はムリだわ・・・。そんなにブロッコリー食べられないわ。
    Aさん
    ブロッコリーって、腹持ち良いからね。
    Bさん
    ブロッコリーを小分けに切るのが、面倒なのよね。
    きお太(3歳)
    (さっきから、ブロッコリーのことばっかりだな。)
    みか子
    食事だけでとるのは大変なので、サプリメントなどの栄養補助食品からも葉酸を摂取するのを厚生労働省では進めているのよ。私はカリフラワーの方が好きかな。

    サプリメントなどの栄養補助食品から葉酸を摂取すると、水や熱の影響を受けないので85%と高い吸収率で摂取できます。

    みか子
    私のおすすめサプリはこちらです。

    鉄分の多い食材

    みか子
    次は、鉄分の多い食材を紹介します。
    食材鉄分含有量(100gあたり)
    豚レバー13g
    鶏レバー9g
    パセリ7.5g
    豆みそ6.8g
    卵黄6.0g
    みか子
    鉄分を摂取する際、気をつけて欲しいことが有ります。
    Cさん
    とりすぎると鼻血が出るとか?
    Aさん
    それはチョコレートでしょ。
    Bさん
    昭和か!!
    きお太(3歳)
    ・・・。
    みか子
    ・・・。もう、話して良いですか?

    ※鉄分をとりすぎても、チョコを食べ過ぎても鼻血は出ません。

    ヘム鉄と非ヘム鉄

    ヘム鉄とは動物性食品に多く含まれていて、吸収されやすい鉄と言われています。

    みか子
    上の表にある中ではレバーに含まれています。

    ヘム鉄の吸収率は10~20%と言われています。

    ですので、ヘム鉄が100g含まれていたとしても、実際に吸収されるのは10~20gとなります。

    みか子
    ヘム鉄を摂取するならレバーがおすすめです。が、

    レバーにはビタミンAも多く含まれています。このビタミンA、妊娠中はあまり摂取しない方が良いのです。

    ビタミンAには注意を

    非ヘム鉄とは植物性食品に含まれている鉄分で、吸収されにくい鉄分です。

    非ヘム鉄の吸収率は2~5%とヘム鉄と比べ、吸収率が低いです。

    非ヘム鉄はヘム鉄と一緒に食べると吸収率が上がります。

    ですので、ヘム鉄が多い動物性食品と非ヘム鉄が多い植物性食品をバランスよく食べることをおすすめします。

    みか子
    ビタミンCも一緒に食べるとさらに吸収率が上がりますよ。
    Cさん
    なるほど。そのハム鉄と非ニク鉄を一緒に食べることでヘムの吸収率が上がるのね。
    Fさん
    一回、深呼吸しましょうか。

    カルシウムの多い食材

    みか子
    最後にカルシウムの多い食材です。
    食材カルシウム含有量(100gあたり)
    モロヘイヤ260mg
    ケール220mg
    こまつな170mg
    ヨーグルト120mg
    牛乳110mg
    Fさん
    牛乳よりも葉物野菜の方がカルシウムが多く含まれているのね。モロヘイヤ苦手だけど。

    妊婦にとって体に悪い食べ物

    みか子
    妊娠したら食べない方が良い食べ物がいくつかあります。口にすると赤ちゃんに影響があるので、ぜひ覚えて下さい。

    アルコール

    赤ちゃんの神経に障害が出たり、発育が遅れたりする胎児性アルコール症候群になるリスクが高まります。

    みか子
    お酒が好きな人には大変でしょうけど、赤ちゃんのことを思って我慢して下さいね。
    Aさん
    夫が酔っぱらって帰って来たときは、殺意が沸いたわ。

    カフェイン

    日常的に多量に摂取を続けると、流産のリスクが高まり、低体重や発育遅延の危険性が上がるとされています。

    みか子
    1日、コーヒーなら1,2杯、紅茶なら2,3杯、緑茶なら3,4杯程度でしたら大丈夫と言われています。もちろん、ノンカフェインなら問題なく飲めますよ。

    栄養ドリンク

    栄養ドリンクにはカフェインやアルコールが入っていることがあるので妊娠中は飲まない方が安心です。

    みか子
    すべてがダメというわけではないです。必ず製品の成分を確認してください。

    生もの

    刺身、イクラなどの魚卵、生卵などの生ものは食べないようにしてください。

    妊婦が食中毒を起こすとおなかの赤ちゃんに悪影響を与えるからです。

    ちゃんと火を通せば問題なく食べられます。

    みか子
    半熟卵やお寿司も我慢してくださいね。

    ビタミンAを多く含む食品

    ビタミンAは人間にとって必要な栄養素ですが、妊娠初期に摂りすぎると赤ちゃんの形態以上を引き起こすと可能性があります。

    特にレバー、うなぎに多く含まれています。

    レバーは串焼きを週に1本、うなぎのかば焼きは週に1回なら問題ありません。

    みか子
    レバーは鉄分が多く含まれていますが、ビタミンAも多いので注意してください。

    妊婦の体に良い食べ物を使った簡単レシピ

    みか子
    それでは、妊婦におすすめ、簡単レシピを紹介します。

    葉酸たっぷり油揚げとこまつな、もやしのにんにく炒め

    材料4人前
    • 油揚げ     2枚
    • こまつな    1束(300g)
    • もやし     1/2袋(100g)
    • にんにく    1片
    • 酒       大1
    • しょうゆ    小2
    • 塩、こしょう  少々

作り方

  • 油揚げは8等分し、小松菜は5cm長さに切ります。にんにくは薄切り。
  • フライパンを熱して油揚げを入れ、カリッとするまで焼いていったん取り出す。
  • 再びフライパンに油を熱し、にんにくを炒め、香りが出たら、小松菜・もやしを加えて炒める。
  • しんなりしたら、油揚げを戻し入れ、酒、しょうゆを加えてさらに炒め、
    塩・こしょうで味を調える。
みか子
油揚げを最初に炒めて、カリッとさせるのがポイントです。
Aさん
油揚げのカリッとした食感ともやしのシャキシャキ感が美味しいわ。

鉄分豊富なクリームチャウダー

材料4人前
  • 玉ねぎ     1/2個
  • じゃがいも   1個
  • にんじん    2㎝
  • ベーコン    1枚
  • 小麦粉     小1
  • 水       1カップ
  • あさりの水煮缶 1缶
  • 牛乳      1カップ
  • 塩、こしょう  適量

作り方

  • 玉ねぎ、じゃがいも、にんじんを角切り5㎜に切る。ベーコンは5㎜幅に切る。
  • 鍋に油を熱し、ベーコンをまわりが少しカリカリになるまで炒め、取り出す。
  • ベーコンを取り出しら、鍋に玉ねぎ・じゃがいも・にんじんを入れて軽く炒める。軽く炒めたら、小麦粉をふりかけるように加えてまた炒める。
  • 水、あさりの水煮缶を汁ごと加え、野菜に火が通るまで煮る。
  • 牛乳、を加えてひと煮させ、カリカリに炒めたベーコンを戻し入れて、
    黒こしょうで味を調えたら、完成。
みか子
最初にベーコンをカリカリに炒めることによって、ベーコンの旨味が引き立ちます。
Bさん
スープなら食欲がなくても食べられるわね。

カルシウム満点の一杯 キウイヨーグルトジュース

材料2人前
  • キウイ       3個(200g)
  • 砂糖        大4
  • レモン汁      小2
  • プレーンヨーグルト 大8
  • 冷たい牛乳     1カップ

作り方

  • キウイの皮をむき、8mm角に切ったらボウルに入れる。
  • 砂糖、レモン汁を加えて混ぜ、ラップをせずに電子レンジ(600W)で6分加熱する。サッと混ぜ合わたら、軽くつぶし、さらに4分加熱し、キウイジャムを作る。
  • グラスにキウイジャム大2、プレーンヨーグルト大4を入れ、混ぜ合わせる。
  • 牛乳1/2カップずつを注ぎ、サッと混ぜ合わせたら完成。
みか子
さっぱりとしてゴクゴク飲める。カルシウムもしっかりとれますよ。
Fさん
このキウイジャム、簡単に作れてパンに塗っても美味しいわ。

他にもこんな料理がありますよ。

☆家族の食事にも気を遣いたい方にオススメ!無農薬の食材に関する記事はこちら

妊娠中の食事で赤ちゃんが食物アレルギーになる?

Fさん
今、アレルギーの子どもが多いけど、妊娠中の食事が原因で子どもがアレルギーになったりするのかしら?
Aさん
うちの息子のクラスメイトもアレルギーの子が多いみたいよ。
Fさん
もしも、妊娠中の食事が原因で子どもがアレルギーになったらどうしよう・・・。

妊婦の食事が原因で食物アレルギーになることはない!!

みか子
妊婦の食事が原因で食物アレルギーになることはない!!
Bさん
2回、言ったわ。

何度でも言います。

妊婦の食事が原因でアレルギーになることはない。

Aさん
どうして、そんなにはっきりと言えるの?

子どもが食物アレルギーになるのは後天的、つまり実際にそのものを食べてから発症するからです。

生まれつきの食物アレルギーはありません。

Cさん
食べてから発症するってことは、よく聞く卵とか乳製品アレルギーにならないように食べさせない方が良いってことかし・・・
みか子
それも違います!!
Fさん
えっ!?違うんですか!?
Cさん
せめて最後まで言わせてー。

アレルギー対策は早くから慣れさせること

結論から言うと

離乳食から色々なもの(卵、牛乳、大豆など)を食べさせたほうがアレルギー発症リスクが減ります。

小児アレルギーの権威で、キングス・カレッジ・ロンドンの筆頭研究者Gideon Lack教授は、研究結果を受けて以下のようにコメントしています。


「幼児の大部分がアレルギー発症のリスクを免れ、それが長期間持続できることを立証できたと思います。食品アレルギーの恐怖は、リスクを避けようとするあまり、その食物を日常の食卓から遠ざけてしまうことにあるのかもしれません。結果として子どもたちは、特定の食物に対する耐性や抵抗力を身につけられくなる。それも原因のひとつでしょう」。

TABI LABO
Fさん
離乳食から、少しずついろんなものを食べさせることが重要なのね。知らなかったわ。
みか子
卵などを食べて、アレルギー反応が出た場合はすぐに食べさせるのやめて、医師の指示に従ってください。

もっとアレルギーについて知りたい方はこちらのサイトへ

まとめ

  • 妊婦に必要な成分は葉酸、鉄分、カルシウム。
  • 葉酸は緑黄色野菜、鉄分はレバー、カルシウムでしたらモロヘイヤ。
  • アルコール、カフェイン、栄養ドリンク、生もの。ビタミンAの摂りすぎにも注意してください。
  • 葉酸たっぷり油揚げとこまつな、もやしのにんにく炒め、鉄分豊富なクリームチャウダー、カルシウム満点の一杯 キウイヨーグルトジュース。どれも簡単に出来ますよ。
  • 妊婦の食事が原因で食物アレルギーになることはないです。

妊娠すると、普段の食事が直接、おなかの赤ちゃんに影響するので心配になりますよね。ここで正しい知識を身に着けて、モリモリ食べて元気な赤ちゃんを産んで下さいね。