子供が叫ぶのはなぜ?急に奇声をあげる原因・年齢別の対策などを解説します!

ざっくり言うと

    例えばスーパーやレストランなどの、公共の場所で、急に「キーー!」と甲高い声を上げる子供がいたら、皆さまはどのように感じますか?

    コミュニティサイトなど、世間の声を伺ってみると、「子供叫び声は、親のしつけの悪さが原因である」と考える方が、かなり多くいらっしゃるようです。しかし実際には、子供が叫ぶ理由は、単にしつけや育て方に問題がある訳ではなく、子どもの心身が発達していくうえで重要な意味を持っています。

    本日は、子供の叫びの原因と、年齢別の対処法を、みなさんと考えていきたいと思います。

    子供が叫ぶ6つの理由

    子供が叫んでいる場面は、病院やおもちゃ屋さん、コンビニ・スーパー等で、よく見かける光景ですね。
    そんな時、周りの人はどんな反応をしてるかみたことありますか?

    みやびくん(パパ)
    子どもだから仕方がないか…

    もしくは、「うるさいなぁ…親はどういうしつけをしているんだ?」と不快に思う人もいるかもしれませんね。

    子どもたちが奇声を上げることには、その発達の段階ごとにさまざまな理由が考えられます。大人はその理由をくみ取ったうえで、適切な関わりを持つことが重要であると言えるでしょう。 そのかかわりかたで、将来的にその子の社会適応力が変わってきます。

    1:不快感があるとき、機嫌が悪いとき

    おむつが汚れて気持ち悪いときや、お腹が空いてるときなど、不快感がある時に、奇声をあげることがあります。だって、気持ちが悪いんですもん。腹ペコなんですもん。

    また、眠い時に機嫌が悪くなる子供は多くいます。

    きお太(3歳)
    ママ、あの赤ちゃん泣いてるよ。どうしたのかな?
    みか子
    きっと、おなかがすいてるのかな?きおくんも、赤ちゃんの時は、お話しできなかったから、ママはなんで泣いてるのかなぁって、いつも考えてたのよ。

    2:要求があるとき

    抱っこしてほしい、このまま遊びたい、帰りたくないなど、赤ちゃんが何かしらの欲求を訴えるために、奇声をあげます。これは、その子供の現在何をしていたかで、原因が特定できます。

    みやびくん(パパ)
    そうそう。きおくんが、5・6か月のころは、泣いてても誰かが、抱っこをしてあげたら、ピタッと泣き止んでたね!
    きお太(3歳)
    ぼく、お兄ちゃんになったから、もうなかないもん
    みやびくん(パパ)
    はいはい(笑)

    3:不安に思うとき

    恐いことがあったり、親が近くにいなかったり、よくわからないけれど不安になるときってあります。すると、子供は奇声や大声をあげる場合があります。
    また、知らない人や場所に対して、不安を感じて奇声を発する子供もいます。嫌がっているアピールだけでなく、大声を出すことで精神安定のため防衛本能が働いていることのあらわれです

    みか子
    泣いてる原因がどうしてもわからなくて、私まで悲しくなることもあったわ。そんなときは、自分の好きな歌を歌ってたかな~
    きお太(3歳)
    だから、ぼくも歌うの好き~~~

    4:子供が言葉にできずもどかしいとき

    2.3歳になると、ある程度言葉でコミュニケーションができるようになりますが、表現できない言葉もあります。言葉が話せないことで、もどかしい気持ちを表現するために、奇声をあげることがあります。
    大人になっても、自分が相手に伝えたい言葉が見つからないときにモヤッとしますよね?大人はどうにか、言葉を見つけて対処できますが、子供は、まだ言葉力が未熟なので、感情に任せてしまうのです。

    みやびくん(パパ)
    この前の、きおくんは、こんな気持ちだったのかな?ぼくが、「お菓子がもっと食べたかったんだね」っていったら、うなずいてたもんな。
    きお太(3歳)
    (そんなことあったかな…)

    5:声を出すのが楽しい時

    生後5~6カ月すぎると、聴覚が発達して、自分の声が認識できるようになります。そのため自分の声を聞くことが楽しくて奇声を発することが良くあります。笑顔で奇声を発している場合などはこのケースが当てはまるでしょう。

    まだこの時期は、声量のコントロールがうまくできない時期なので、子供も、自分の声にびっくりした顔をします。これもまたかわいいですよね。

    みか子
    そうそう。自分の声が、おかしくて、で、最終的にしゃっくりがとまらなくなって、ないてたわ

    6:眠い・疲れたと感じているとき

    夕方に奇声を発する場合は、1日の疲れが出てきたことや周囲が暗くなってきたことに、不安を覚えて泣くことが考えられます。(たそがれ泣きともいいます。)

    また生活のリズムが一定でないと睡眠の質が悪く、それ故にストレスを感じやすくなることもあります。それによって、大泣きしたりする子供もいます。

    みか子
    じゃあ、わたしは勘違いしてたわ。眠いと思い込んで、夕方に外に出て、薄暗い所を散歩してたわ。でも、泣きやまず、声も大きくなって、あわててお家に帰ったもの。
    みやびくん(パパ)
    ぼくは、その時間ほとんど仕事だったからそんな苦労があったんだね。しらなかったよ

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    子供の奇声は親のせいじゃない?

    子供が叫ぶ理由には、気持ちだけではなく、病気や障がいが原因で、奇声を上げる子供もいます
    大声や奇声で悩むママの多くは、「うちのこは病気?」「障がい児?」で悩むことが、かなり多いようです。

    病気や発達障害が考えられるときは、早めに病院で受診をしましょう。

    発達障害は、3歳までは判断しにくいです。
    もし、5歳を過ぎても、奇声や大声がひどい場合は、迷わず病院で相談しましょう。早期発見、早期対処が今後の子供の社会生活を大きく左右します。

    素人が判断することは非常に難しく危険なので、自分で判断してはいけません。ここでは、どのような発達障害の原因があるのかを紹介します。

    障がいの可能性1:自閉症

    自閉症(自閉性障害ともいいます)とは、一般的に先天性疾患と言われていて、何らかの要因で脳に障害が起こる発達障害の1つです。脳のどの部分に障害があるのかは、解かりません。
    自閉症は生後に発症する病気ではなく、生まれつきの脳障害であり、3歳ごろまでには何らかの症状が見られると言われてます。

    性別では、女性よりも男性に症状が現われやすく、症状としては男性よりも女性の方が重くなるとされています。
    コミュニケーション能力が欠けていて、精神と行動が不安定です。
    音に敏感で、大きい音がするとパニックになることもあります。
    自閉症は重度な症状の場合、周りからみると障害とわかります。学校生活や私生活などで、周囲の人からの理解を得られやすくなります。

    しかし軽度な症状の場合、健常者と見た目が変わらないため、自閉症と気が付かれないことが多いのです。
    症状が軽度の場合は「少しかわっている人」「常識がない人」などという認識にしかされません。

    自閉症の発症率は、500人に1人といわれています。
    軽度の自閉症の人をあわせると、100人に1人とも言われています。とても身近な病気なのです。
    自閉症の原因については未だにはっきりとした原因がわかりませんが、いくつかの要因があるとされています。

    自閉症の要因
    生物学的な要因
    妊婦の喫煙による要因
    妊婦の喘息やなんらかのアレルギー、皮膚病

    これらの要因が、複雑に作用した結果で、発症するものではないかとされています。

    自閉症の3つの大きな特徴

    対人関係の障害

    未発達段階では、視線が合わなかったり呼んでも反応しなかったり他人にまったく関心を示さないといった行動がよく見られます。

    例え

    自分一人で遊んでいることが多い

    遊んであげようとしても喜ばないでかえって嫌がる

    外に出ても1人でいるかのようにマイペースで走って行ってしまう

    このような行動が、よく見られるそうです。

    言葉とコミュニケーションの障害

    言葉の発達が遅れてしまって、なかなか話せなかったり、何か質問しても、オウム返しの様に、こちらと同じ質問を答えたり、話の流れがわからず言葉をそのままにとらえてしまうこともあります。
    話し方の特徴も抑揚なく、ジエスチャーが乏しいこともあります
    意志の伝え方として言葉を使ったり、身振り手振りが上手に使えないことがみうけられます。

    こだわり、興味のかたより、常同運動がある

    常連行動とは
    手をひらひらと目の前でかざして見ていたり、こまのようにくるくる回り始めたり、回るもの(タイヤや扇風機、換気扇など)を好んでじーっと見ていたりなど変わった行動を繰り返すこと

    新しい環境の変化や状況の変化には抵抗を示し、かんしゃくを起こしてしまいます。
    同じもの、服、道順、物の位置などに、とても強いこだわりを持ちます。
    極度の偏食が見られる子どももいます。

    年長さんくらいの子どもによく見られるようになるのが、興味のかたよりがみうけられます。
    物を一列に並べることに集中したり、マークや数字・文字、特定のアニメやコマーシャルに大変興味を示して、そればかりを見たがります。

    その他自閉症の子に共通して見られる行動
    落ち着きがない
    音に敏感
    睡眠時間が短い
    自傷行為

    このような特徴がいくつか当てはまるのであれば、自閉症の可能性があると考えて頂ければいいかと思います。しかし、それが絶対ではありませんので、もしも気になるときは、親の判断で、専門外来を受診して、早期に見つけてあげることが大切です。

    障がいの可能性2:アスペルガー症候群

    アスペルガー症候群は、自閉症に関連する行動障害の一種として判断されています

    アスペルガー症候群も基本的に自閉症と同等の特徴がみられますが、自閉症との最大の違いは精神発達遅滞を伴うか伴わないかです。

    アスペルガー症候群の患者において、粗大な言葉の遅れなどを示さないか、場合によっては高い知能指数(IQ)を持ち、その人の嗜好によって、天才的な才能を持っているケースが多いことも、確認されています。

    その興味の対象は極めて狭く、限定的なもので、必要以上に執着するのが特徴です。

    したがってアスペルガー症候群を持つ子供は、特定の興味対象に関する膨大な情報を、記憶しています。

    でも、その興味対象は、社会的な流行や理解されやすい対象とは異なる場合が多く、アスペルガー症候群の患者は「他人の気持ちを理解」だったり、「非言語コミュニケーションを理解」といったことが、とても苦手となるので、周りの人の理解が得られにくく、小児期において、強い孤立感にさらされやすくなります。

    大人になったアスペルガー症候群患者は、コミュニケーションの特異性と理解される「一方通行の会話」「空気が読めない」「一般常識を身につけない」「あいまいなやり取りができない」などの特徴によって、職場や学校などにおいて適応障害を示す例が多々みうけられることがあります。

    さらに、同時並行的な業務の進行や急な予定の変更も、うまく対応することができないため、一般的なチームワークを要する仕事には、向いていません。

    アスペルガー症候群は元々、女性に比べて4~8倍程度男性に多いとされてきましたが、女性の発症も近年増えています。

    特に女性の場合は、思春期から成人期にかけて深刻な症状に苦しむケースが多いので、病気に対する周囲の理解が欠かせないということになります。

    みか子
    わたしも同性として、なにかできることはないかしら・・・
    みやびくん(パパ)
    ぼくたちが、理解して、的確に対応することが大事だと思うよ

    障がいの可能性3:ADHD(注意欠陥・多動性障害)

    ADHDといっても、大人になってから出現するものではありません。不注意多動性衝動性という3つの症状に、子どもの頃からずっと悩まされてて、多くの人は自分なりの工夫や対策を考えて努力していますが、それにもかかわらず、状況が改善せず大人になり、うまく生活することができず困っている人がいます

    では、ADHDはどのような行動をしているのでしょうか?

    • 落ち着きがなく注意を持続する事が難しい、または困難である。
      授業中立ち歩く、または途中でどこかに行ってしまう。

    • 気が散りやすい。集中力が続かない
      与えられた課題の途中で、別のことに手を出してしまう。

    • 失くし物や忘れ物をしやすい
      おもちゃや文具など失くし物や落し物が多い。宿題など忘れ物をすることがよくある。

    • ルールが守れない。
      衝動を抑えることができない。、待つことが苦手で順番を守ることができず、割り込みをしてしまう。

    • 理解できる指示をされても従おうとしない。
      「静かにしてください」と言われても静かにすることができず、おしゃべりを続けてしまう。
      「注目してください」と言われても注目できず、他に関心が移ってしまう。

    • 事前によく考えて行動できない
      物事をぱっと見で判断してしまい、うっかりミスをしてしまうことがよくある。

    ※リストはADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもに一般的にみられる行動の一例です。

    引用:LITALICOジュニア

    みやびくん(パパ)
    どのこにも、あてはまりそうにかんじるね。判定は、かなり難しそうだ。

    こういう症状がある人すべてが、ADHDというわけではありません。ADHDに似た症状を示す障害は、他にもあるので、最終的診断をくだすには、他の障害や病気ではないことを確認する必要があります。

    また、ADHDに他の障害や病気が合併していると、ADHDの症状が見極めにくかったり、治療効果や将来に影響を及ぼしたりする可能性があるので、合併症の有無も適切に診断する必要があります。とても判断が難しくなります。

    ADHDの治療は、まず環境調整などの心理社会的治療から始めていきます。心理社会的治療の効果や、周囲との状況から判断して、必要であれば投薬治療を組み合わせていったりします。

    ADHDの子供との接し方5つ
    よく褒めてあげる
    才能を発見してあげる
    順序立てた行動を促す
    不安をかるくしてあげる
    自覚させる

    社会が、ADHDに対して、もっと理解を示すことができる社会になれば、本人も家族も住みやすい場所になると思いました。

    障がいの可能性4:上記以外の発達障害の可能性

    発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のかたよりによる障害です。得意・不得意の差と、その人が過ごす環境や周りの人とのかかわりなどから、社会生活に困難が生じます。発達障害は外見からは分かりずらく、その症状は十人十色、とても分かりずらいです。

    そのため、発達障害の特性を「自分勝手」「わがまま」「困った子」などと捉えられ、「怠けている」「親の育て方が悪い」などと周囲から批判されることも多々あります。

    みやびくん(パパ)
    みかちゃん、うちのきお太は大丈夫?結構わがままだよね?
    みか子
    まだ、はっきりとした確証はないから、様子をうかがってるの。長い目で見てあげないと判定しづらいんですって。

    ですが、その障害の困難さは、環境を整えて、特性に合わせた方法で関わり教育していくことで、軽るくなると言われています。お子さまと周囲の人がその子の個性・能力・希望など理解した上で、その子に合ったサポートをしていくことが大切です。

    「子供の奇声=障がいがある」ではありません

    いままでの、説明をまとめてみて、奇声=発達障害ではありません

    その子にあった対応を大人が早期に気づいてあげることが大切です。早く気付いて、そのあとの社会とのかかわり方で、その子の生活環境がとても違ってきます。子供の「?」を見落とさないで下さい。

    みか子
    本当に、そうだわね。きおくんのサインに早く気付いて上げれるように、しっかりみまもるわ。

    だいたい3歳を過ぎるまでは、その行動が発達障害によるものなのか否かの判断はつきにくいと言われています。過度に心配しすぎないようにすることも大事ですし、例えば他の気になる行動があり、親自身が問題意識を持っている場合や、どうしても心配が拭い去れない場合には、医師や専門機関に相談することも大事です。

    また5歳を超えても叫びが減らない、適切な声掛けなどを行っているのにもかかわらず一向に状況が改善しないという時には、一度医師などに相談をしてみた方がよいかもしれません。一人で抱え込まないで、周りの大人にたよってもいいんですよ

    みか子
    周りの人たちにも、子どものことを知ってもらうと、子どもの社会生活が違ってくるのですね~子どもにとっては、近所の人が、初めての社会環境ですもんね!!

    年齢別の対処法

    それでは、基本的な年齢別の対処法を挙げていきますが、これはあくまでも一般的対応法なので、この対応でうまくいかないときは、その子にあった対応を家族で模索して、導いてあげてください。

    叫んだり、暴れたり、奇声を発したり、子供の数だけ理由があって、状況もばらばらです。それは、赤ちゃんでも大人になっても、同じです。そのとき、その子その子にあった対応ができる大人が、いるかどうかでその子の社会でのみられ方が大きく変わってくるのです。

    0~1歳児が奇声を上げる原因・対処方法

    このころは、体や言語の発達が未熟な乳児期および幼児期初期なので、泣いて表現するしかできないので、親の見る力が求められます。

    要求したいことがあって叫ぶとき

    乳児の時期は、自分の思い通りにならない場合でもそれをじょうずに表現できません。ミルクが飲みたい、おむつを替えてほしいなど、要求を叫ぶことによって表現します。

    自我が発達し始める生後8か月頃には、自分の思い通りにならないと、怒りながら奇声を発することもあります。対処法としては、まず子供の気持ちになって、子供が、どんな気持ちなのかを考えましょう。

    「お腹が空いたのかな」とか、「お尻が気持ち悪いのかな」とか、優しく声をかけながら接することで、子供も安心してきます。

    子どもの欲求が満たされると、落ち着きます。それでも落ち着かないときは、ほかの原因も探しましょう。あとは、親が、ドンと、ゆったりした気持ちで、接することです。

    不安になり叫ぶとき

    知らない場所や知らない人に対して、戸惑いや不安を感じて奇声を発する子どもがいます。嫌がっているアピールだけでなく、大声を出すことで精神状態を安定させようと防衛本能が働いていることの表れでもあります。

    そんなときは、子供のそばにいてあげるようにしましょう
    家事でどうしても手が離せないときもあると思います。しかし、10分でも良いので、子供の気持ちを落ち着かせることを優先させてください。

    親がハグしてあげたりすることで、安心できます。どうしても気持ちが落ち着かない時は、おもちゃを与えたり、ビニールをこすり合わせる音など、落ち着く音を聞かせたりすることもおすすめです。とにかく、子供の不安を、察知して、安心されることが大事です。

    疲れた(たそがれ泣き)と感じて叫ぶとき

    夕方の時間帯に奇声を発する子供もよく聞きます。そんな時は、1日の疲れが出てきたことや周囲が暗くなってきたことに、不安を感じてます。

    外が暗くなったら、早めに電気をつけましょう。そして、好きなおもちゃで一緒に遊んだり、抱っこしてあげたり、子供がリラックスできる環境を作る事が大事です。


    夕飯の準備などで忙しいかもしれませんが、その時だけは、子供優先でかまってあげましょう。また生活のリズムが一定でないと、睡眠の質が安定せずに、ストレスを感じやすくなることも考えられます。

    早寝早起きをこころがけ、親子ともども生活リズムを整えることで奇声が、減ることもあります。

    きお太(3歳)
    ぼくは、いつでも早寝早起き~
    みか子
    そだね~

    声を出すのが楽しくて叫ぶとき

    生後5~6カ月くらいたつと、自分自身の声が認識できるようになります。そのため自分の声を聞くことが楽しくて奇声を発することが良くあります。

    そんな時は、声量のコントロールがうまくできない時期なので、口の前で「シー!」とジェスチャーをすることを繰り返し、奇声をあげる以外に楽しめる遊びを提示して気をそらしてあげると、自然に落ち着いてくるでしょう。

    「シー!」のジェスチャーはすぐにはわかりませんが、繰り返すことで、ここでは大声を出してはいけないことを学び、徐々に声量を調整できるようになっていくでしょう。

    きお太(3歳)
    ぼくも、シーできるよ。

    注目してほしい・周囲の反応をみて叫ぶとき

    誉めてほしいときや注目してほしいとき、奇声をあげた際の周囲の反応を楽しんでいるときなども奇声を発します。声を出すことによって、親が自分を見てくれるといううれしさの表現だと思います。そんなときこそ、メリハリある接し方をしてあげてください。ただただ、過剰反応するのは好ましくありません。

    たとえば、子供から離れる際に「今から〇〇するからひとりで遊んでいようね!」などの声掛けをして、静かに待ってることができたら、過剰に誉めてあげると、だんだん学習していきます。

    みか子
    今から、ママだけおやつタイムするからきおくんは、一人で遊んででいいよ~
    きお太(3歳)
    えっ??

    毎日の行動を習慣つけすることで、この時間は奇声をあげてもかまってもらえない、と自然に理解させることも大事です。

    それでは、簡単に表にまとめます。

    【叫ぶ原因と対処方法】

    要求があるときやさしく声をかけながら、何を訴えているのかを考える。
    不安なとき・子どものそばにいてあげる。

    ・落ち着く音(音楽)を聞かせる。

    夕方(たそがれ時)に叫ぶとき早めに電気をつける

    ・おもちゃなどで、気を紛らす。 ・かまってあげる。

    声を出すのが楽しいとき・基本的には、そのままでもOK

    ・あまりにも大きくなったら、「シー」を教える。

    注目されたいとき・過剰に反応すると逆効果。

    ・静かに待てた時こそ、過剰に褒めてあげる。

    0~1歳児の奇声を予防する対策

     

    生活リズムを整える

    子供は生後6ヶ月以降にもなると、夜はまとめて眠れるようになります。早起き昼寝をちゃんとさせて、夜は眠るリズムを作りましょう親が規則正しいと、子供は自然に生活のリズムをつけることができるようになります。

    眠いときって、子供はイライラして不機嫌になりますので、精神面で安定させる為に生活のリズムを整えましょう。早寝早起きは子どもの体調を整えるので、ストレスも軽減させる働きがあります。

    たくさん遊んでストレス発散

    自分で歩けるようになったら、外遊びを沢山すると良いでしょう。外に出ることで、環境が変わりますし、活動量も増えます。あと、太陽の日差しを浴びることで、かなりのエネルギー消費になります。

    いつも家の中で遊んでいると、飽きてきます。動き回れる行動範囲がせまいので、子供のストレスも溜まってしまいます。なので、外で体を沢山動かし、ストレス発散をさせましょう。

    また体を沢山動かすことで、子供は疲れますので、夜ぐっすり眠ってくれます。。

    みか子
    子供が早く寝てくれたら、自分の時間を作れるので、私もリフレッシュできるわ

    「シー」のポーズをおぼえさせる

    電車や、お店などでは静かにしないといけない場面があります。また、公共の場所でうるさくしていると、周りに迷惑です。しかし、子供は、この場所が静かにしないといけないなんて最初はわかりません。だから、家にいる時と変わらず同じトーンでお話しするし、走り回ろうとします。

    だから、静かにしなければいけないことを子供にもわかるように、しつけていく必要があります。おもちゃで気を反らすのも1つの手ですが、「シー」とポーズを取ったり、「静かにしようね」と話しかけてください。

    しかし子供は、「静かにしないといけないこと」をすぐ忘れてしまいます。なので、繰り返し「シー」のポーズをすることによって、子供も理解していくようになります。

    きお太(3歳)
    しーーーーーーーっ

    2~3歳児が奇声を上げる原因・対処方法

    2歳ごろなると自己主張も強く見られ、多くの子どもたちが「イヤイヤ期」に入ります。ここからは、ある程度は大人の言うことも理解できる2~3歳が奇声を上げる原因と対処法をご紹介しましょう。

    2~3歳が奇声を発する原因

    0~1歳の項目で挙げた他に、下記のような要因が奇声を発する原因になっていることがあります。

    自己の発達が、急激にきますので、自分でやりたいこと、伝えたいこともとても多くなりますが、一方で体や言語の発達が不十分なために、それをうまく表現したりすることができないときもあります。

    またまだ経験が浅く、どのように対応して良いかわからずに、そのストレスが奇声となって表れるケースをよく目にします。。

    きお太(3歳)
    いやだぁ~いやだぁ~
    みか子
    あらあら、きおちゃん。なにが、いやいやなの?

    まずは、やりたいことがあれば、できる範囲で挑戦させてあげましょう。また、子供がうまくできなくて困ってるときは、状況に応じてそっと補助をしてあげ、できたところを褒めてあげましょう。それだけでも、達成感と褒められたという気持ちが子どもを安心させます。

    上手に気持ちを表現できなかったり、感情の表し方がわからないなどで奇声をあげていたら、まずは「〇〇したかったんだね」「上手くいかなかったんだね、それは悔しかったね」など気持ちを代弁してあげましょう。抱き締めて気持ちを落ち着かせてあげることも大切です。

    少し気持ちが落ち着いたようならば、「こういう時はこのようにすればいいんだよ」と具体的な方法を伝えてあげましょう。

    また大声をあげてはいけないこと、それがなぜいけないかも根気強く教えていく必要があります。
    注意を繰り返すことで、徐々に奇声を発する回数は減ってくるでしょう。毎日の積み重ねです。

    みか子
    おもちゃは、今日は買いませんよ。お誕生日の時に買いましょうね~
    きお太(3歳)
    はーい!!(チェッ・・・)

    4~5歳以降の奇声が見られたらどうする?

    叫んだりすることが落ち着くのは、3歳前後です。しかし4.5歳になっても、奇声が出てしまう子供がいます。
    何度言い聞かせても奇声がなおらない場合は、発達障害の恐れがあります。

    成長には個人差がありますので4.5歳になっても奇声が治まらないからといって、必ずしも発達障害というわけではありません。発達障害は自己診断できることではないので、気になるときは、専門の病院に相談しましょう。

    何科にいけば良い?と疑問に思う方もいるかと思います。小児科は子供の病気や障害を全般に扱っていますので、発達障害かもしれないと思ったら、小児科で相談しましょう。

    子育ては、一人でやるよりみんなを巻き込もう!!

    私たち親も小さいときに、愛情を持って、親や周囲の方に見守ってもらいながら成長してきたのです。自分が親になったからと言って、すべて、自分で行わなくてはいけないと、とても重苦しく考えてる子育て真っ最中の皆さん。一人ではないんですよ~。

    みか子
    ひとりじゃないから~私がキミを守るから~♪

    みんなで、子育てを楽しく考えていける社会に変えていきましょう!!一人じゃないいんだから、みんなで子どもと向き合えばいいんです。その気持ちは、必ず子供に伝わります。

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    まとめ

    • 子供が叫ぶのは、何かしらの理由がある。
    • 子供の奇声(叫ぶ)は、親のせいではない
    • 子供の奇声=発達障害と思ってはいけない。
    • 子どもの奇声は、年齢と共に減少していく。

    確かに子どもの奇声にはそれぞれ理由があり、どうすることもできない部分もありますし、あらかじめ防ぐことが難しいものです。突然、公の場で鼓膜が破れるような奇声が聞こえたら、ビックリしたり「うるさいな」と感じてしまったりするでしょう。それは子どもとあまり関わわることがない方にとってはごく自然な反応です。

    しかし、周りへの配慮を怠って「子どもだから仕方ない」とするのは、余計に反感を買うことであり子どものためにも良くありません。   子どもが奇声をだす原因をしっかりと理解し、気持ちに寄り添いながら、周りの人に気を遣う。

    そしてこどもにちゃんとした態度をもって「ここは大声を出すべき場ではない」ということを教えてあげることも大事なことです。子育てに関わる者にとっては、ストレスが溜まりやすいですが、ある程度長期的視点を持って、ゆっくり対応していきましょう。

    それでは、かわいいわが子と楽しい育児ライフを送ってくださいね。