ざっくり言うと
- 量に気を付ける。1~2歳でひとかけら。3歳でも頻繫にあげない。
- チョコレートを食べる時は虫歯予防として、麦茶と一緒に食べる。
- 食べたあとはブラッシングする。
- チョコレートを与える量や間食の時間はしっかりコントロールする。
- 幼児にチョコレートが良くないと言われている理由は成分
- 幼児、子供に与えるチョコレートは3歳頃から
- 幼児に与える量と時間をコントロールすればチョコレート中毒の心配はない
- 幼児に与えるチョコレートの代用品、キャロブを活用してみよう
- 幼児から大人まで大好きなチョコレートの原材料、カカオには優れた効能がある
幼児におやつをあげようとした時、チョコレートはあげてもいいのか悩んでしまうお母さんも少なくないのではないでしょうか。
うちのきお太(現在3歳の息子)がもっと小さかった頃に、私が食べていたチョコレートをねだられて、どうしたもんかと悩んでしまったことがあります。
この記事では、なぜ幼児にチョコレートをあげてはいけないのか、いつからあげて良いのかを調べてみました。
チョコレートが子供に良くない理由
虫歯の問題ももちろんありますが、チョコレートに関しては含まれる成分に問題があります。代表的なのはカフェインですが、他にも幼児にとっては注意しなければならない成分がいくつか含まれているのです。
カフェイン
ポリフェノール
テオブロミン
ブドウ糖
食物繊維
ビタミン・ミネラル
この他に、ミルクチョコレートなど子供用のチョコレートにはたくさんの砂糖が含まれているし、乳製品などのアレルギー物質もあるためアレルギーを起こしてしまう可能性もあります。
それでは、幼児に与えるとあまり良くないとされる成分や栄養分をそれぞれ詳しくみていきましょう。
カフェイン
チョコレートに含まれる成分で代表的なカフェインには覚醒作用があるため、落ち着きがなくなったり、寝つきが悪くなったりしてしまう可能性があります。
そうなると、幼児にとってとても大切な睡眠が妨げられ、成長ホルモンの分泌に影響してしまいます。
覚醒作用
解熱鎮痛作用
強心作用
利尿作用
子供がカフェインをたくさん摂ってしまうと、頭痛や倦怠感、不安などといった症状を引き起こすリスクが高まり、脳の発育を阻害してしまう可能性も出てきます。
そのため、カフェインが含まれる食品や飲料は3歳まではなるべく控えた方がいいとされているのです。
テオブロミン
テオブロミンというのは、もともとカカオに含まれている「苦味成分」。このテオブロミンもまた、カフェインと似たような働きをします。
利尿作用
興奮作用
血管拡張作用
気管支拡張
などがあります。健康な人が適度に摂取するには特に問題はないのですが、幼児やお年寄りはこの成分に敏感に反応してしまうことがあります。
糖分、脂肪分
チョコレートの中には、糖分や脂肪分も多く含まれています。そのため、虫歯の原因になったり、食べ過ぎると肥満につながったりしますよね。
一般的なチョコレートの30~40%はカカオですが、あとの60~70%はバターや砂糖でつくられているのです。
特に幼児の場合は脂肪分をうまく消化できないので、内臓に負担がかかってお腹を壊してしまうことがあります。
さらには、味覚形成の時期に濃い味や刺激の強い味に慣れてしまうと、大人になってからも濃い味を求めるようになってしまいます。
また、チョコレートは依存性が高く、与え過ぎると依存度が増して、チョコレートに執着する「チョコレート中毒」といわれる状態になってしまうこともあり、こうなるとなかなか子供をチョコレートから引き離すことは難しいでしょう。
虫歯予防
チョコレートに限らず、お菓子やジュースを飲食した場合、虫歯予防は徹底しましょう。幼児の歯はもろく、虫歯になりやすいため注意が必要です。
口の中に糖分が留まっている時間が長いほど虫歯になる確率が上がるので、甘いジュースを頻繫に飲んだり、長時間口の中に入れているアメなんかは極力避けた方がいいのです。
お菓子など甘いものを食べる時は、麦茶を一緒に飲みましょう。麦茶には、虫歯菌である「ミュータンス菌」という菌の生成を阻害する作用があることがわかっています。
チョコレート中毒
大人でもチョコレートは大好き!という方は多いのではないでしょうか。魅力的なチョコレートですが、糖質や脂質が多く含まれているためにやみつきになってしまうこともあります。
チョコレートに限らず、砂糖や脂肪分は依存性が高いので、それらが含まれている食品はついつい食べ過ぎてしまうことも多いでしょう。
脳がある程度発達してきた子供は、視覚的な情報から食中枢が刺激されて、必要な栄養が摂れていても食べ物を欲しがるようになります。特に子供にとって刺激的な、「美味しい」と感じるものは食べたがりますよね。
体に必要な栄養素がしっかり満たされていれば、量と時間をしっかり決めるなどのしつけでコントロールできるので、チョコレート中毒はそこまで心配することはありません。
ですが、子供が欲しがるたびに与えてしまうと癖になり、チョコレートを与えないと落ち着かなくなってしまうリスクもあるので、与える量はしっかりコントロールしていきましょう。
チョコレートやカカオの効果・効能
チョコレートに含まれるテオブロミンは、カフェインと似たような働きをするため、幼児にとっては刺激の強いものですが、大脳を刺激して記憶力や集中力を高めたり、気持ちを落ち着かせたりする効果があると言われています。
また、ポリフェノールが多く含まれているので、色々な病気の元となってしまう活性酸素を抑えてくれる作用もあるのです。
実は昔、チョコレートが薬として扱われる時代があったとか。
16世紀頃、カカオ豆をすりつぶして様々なスパイス、香料を加えたものを、「不老長寿の薬」として飲まれていたことがあったそうです。
ちなみにその効能は、解熱、鎮痛、のどの炎症を抑える、解毒、疲労回復、滋養強壮、整腸作用などなど、100を超える効果が期待されていたんだとか。
当時のカカオ豆は、「神の食べ物」と言われるほどかなりの貴重品だったため、皇帝など限られた人しか「不老長寿の薬」は飲めなかったようです。
今の研究でも、チョコレート(カカオ)がもたらす効能について色々な研究結果が出ていて、記憶力や集中力の向上、リラックス効果、そして高血圧や血栓、冷え性などの予防にもなると言われています。
ただし、一般的なチョコレートには砂糖やバターが多く使われているので、多く摂り過ぎると逆に生活習慣病や砂糖依存に陥るリスクもあります。
なるべくカカオの割合が多いものが理想ですが、苦いものが食べられない子供は、量をコントロールするなどして、うまくチョコレートと付き合っていけるといいですね。
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何歳から食べていいの?
チョコレートはいつから、どのくらいだったら与えてもいいのでしょうか。
ネットでは、1歳ぐらいからあげています、という方や、3歳から、小学生に上がったぐらい、と意見も様々です。
カフェインなどの成分や味覚形成への影響を考えると、一般的に3歳頃からなら与えても良いでしょう。少しなめる程度であれば、1歳前後でも大丈夫です。
といってもなめる程度の量なんて逆に与えるの難しいですよね。どんな量だよ!と思うかもしれません。離乳食完了後の1~2歳でだいたい板チョコのひとかけらぐらいです。全然満たされなさそうですね。
そこでバナナやクッキー、クラッカーなど、ほかのおやつにトッピングしてあげるといいでしょう。もちろん嗜好品なので、与えないに越したことはありません。
特に幼児期のおやつというのは、普段の食事で補えなかった栄養素を捕る目的として、乳製品や果物などを与えるのが望ましいとされています。
育児は色々な工夫が大切ですね。
子供と一緒にチョコレートづくり!の記事はこちら。
チョコレートの代用品【幼児に与えるならコレ】
3歳までは控えてとか言われても、すでに欲しがってるし。とか、おじいちゃん、おばあちゃんや親戚からチョコレートもらって味覚えちゃった、という方。チョコレートの代用品はご存知ですか?
実は、ほのかに甘みがあって、風味もチョコレートそっくりの「キャロブ」という食品があります。マメ科の植物で、日本では「イナゴ豆」と呼ばれているそうです。
キャロブは、果肉を乾燥させて粉末にし、主にはカカオの代用品として使われています。
ノンカフェインということで、マクロビのお菓子にも使われてるみたいですよ。テオブロミンも含まれていません。また、豆自体に甘みがあるため、砂糖を控えることもできるでしょう。
パウダータイプは、ココアのようにお湯や牛乳で割って飲んだり、手作りお菓子の生地に練りこんで使えます。チョコチップみたいな、「キャロブチップス」というものもあり、パンやクッキー生地に練りこんでも美味しそうですね。
食べ物ではありませんが、赤ちゃんには「チョコ歯固め」がとっても可愛い!赤ちゃんの手に持ちやすい大きさで、カミカミする姿は絵になるでしょう。歯固めを使用している赤ちゃんのいる方は、「チョコ歯固め」カミカミ姿をぜひ写真に納めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
幼児にとってチョコレートは、味が濃く、刺激的な食べ物なのです。特に甘いチョコレートは依存性の高い砂糖や油分がたくさん含まれているため、ハマってしまうとなかなか抜け出すことは難しいかもしれません。
そうならないように、量や時間をしっかり決めて、味覚形成がほぼ完了する3歳頃からなら少しずつあげてみてもいいのではないでしょうか。