ざっくり言うと
- 子供から大人まで楽しめる、つくば三大スポットとその周辺スポットを一挙紹介。
- 筑波研究学園都市の訪問に役立つWebサイトと循環バスを活用!
- 幼児が「また来たい」と感じられたら、体験施設巡りは成功!
筑波研究学園都市は、官民の研究・教育機関や企業などが集まった日本最大級の研究開発拠点です。一般の方が研究成果を体験できる施設もあり、展示やイベントの中には幼児が遊び感覚で楽しめるものも多いです。
展示やイベントで紹介される科学の原理や最新技術の全てをわが子に理解させなくてはと、ママ・パパがプレッシャーを感じる必要はありません。「楽しかった」「もっと知りたい」と子どもが感じることが大切だからです。小学校低学年から高学年へと成長したときに再び訪れたら、新たな発見がたくさんあるでしょう。まずは幼児が「また来たい」と感じられるようにサポートしてください。
この記事では、筑波研究学園都市に何度も訪れたくなる便利なサービスや寄り道したい観光地情報とともに、五感で体感できる幼児にもおすすめの施設を紹介します。
<前編>記事はこちら↓↓
目次
おすすめ三大スポット
隣接しており、ロケットやロボット、カラフルな岩石のような幼児にも五感で体感しやすく分かりやすい展示だからおすすめしたい施設が、筑波宇宙センター、サイエンス・スクエアつくば、地質標本館です。サイエンス・スクエアつくばと地質標本館は、産総研(産業技術総合研究所)の敷地内にあります。
筑波宇宙センターと産総研は、どちらも学園東大通り(ひがしおおどおり)沿いです。この学園東大通りの真ん中には木々が植えられた中央分離帯があります。車でUターンせずに訪問するには、サイエンス・スクエアつくばと地質標本館がある産総研を訪問後に筑波宇宙センターへ、桜土浦ICからTXつくば駅方面へ北上するとよいでしょう。
余談ですが、東西南北それぞれに大通りがあります。私は初めてつくばを訪問した際に「とうだい通りとほくだい通りで、南と西はなんだろう」と考え込んでいました。筑波大生は、「東大通り」「北大通り」などと呼んでいます。<前編>で紹介した歩行者自転車専用道路(ペデストリアンデッキ)は、筑波宇宙センターと産総研の裏手にもつながっています(入口には面していません)。
気分は宇宙飛行士!「筑波宇宙センター」
JAXA(宇宙航空研究開発機構)の中枢センター的な存在が、筑波宇宙センターです。筑波宇宙センターには、宇宙の研究開発や宇宙飛行士の養成などが行われるだけでなく、見学施設もあります。
正門を入ると、まず目に入るのがH-IIロケット。50メートルもある実機に出迎えられて、宇宙旅行気分になれそうです。
展示館「スペースドーム」にある、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の実物大モデルは、中に入ることができます。このほかにも、はやぶさ2、日本の宇宙ロケットや人工衛星に関連した展示があります。「きぼう」運用管制室の見学もできる、ガイド付き見学ツアーに参加したいなら、事前予約が必要です(有料)。企画展やイベントも、数多く開催しています。
大人気ロボットを抱っこ!「サイエンス・スクエアつくば」
サイエンス・スクエアつくばと次項で紹介する地質標本館は、日本最大級の研究機関である産総研(産業技術総合研究所)の敷地内にあります。2つの施設を一気にまわることができるので、幼児とのおでかけにはありがたいですね。
サイエンス・スクエアつくばは、少し先の未来の社会を予感させる最新研究成果や、科学の不思議などが紹介されている、いわば「産業技術のショールーム」です。産総研で開発された、ロボット・セラピーに活用されているアザラシ型ロボット「パロ」を抱っこすることができますよ。パロのほかにも、多くのロボットが展示されています。サイエンス・スクエアつくばのWebサイトではバーチャル見学できるので、ぜひチェックしてください。
火山大国日本を実感「地質標本館」
産総研の研究領域は、最先端技術だけではありません。産総研の7つの研究領域の一つが、日本の地下の地質の調査です。
国内最大級の地球科学専門のミュージアムである地質標本館には、火山活動で生まれた灰色の岩だけでなく、色彩豊かな岩石・鉱物、ホ乳類デスモスチルス(レプリカ)など古代生物の化石などが分かりやく展示されています。
地質標本館は人気アニメの舞台にもなり、多くのファンが訪れているそうです。
知っておきたい便利なサービス&スポット
情報収集なら「つくばSTEAMコンパス」
筑波研究学園都市には、<前編><後編>でご紹介した施設のように常時公開しているもの以外にも、多くの研究所・研究機関があります。
4月18日の発明の日を含む一週間は「科学技術週間」と定められ、科学技術に関するイベントが全国で開催されています。筑波研究学園都市でも、科学技術週間には普段は公開されていない研究所・研究機関の一般公開も含めて、多くのイベントが行われています。
このような訪問前に知りたい情報を入手するために便利なWebサイトが、「つくばSTEAMコンパス」です。
つくばSTEAMコンパスでは、筑波研究学園都市の研究所・研究機関が子ども向けに開催するイベントやワークショップの情報を紹介しています。さらに、研究の内容、見学方法やアクセスまで紹介されているので、筑波研究学園都市を初めて訪問する方は重宝すること間違いなしです。
6つの施設を結ぶ「つくばサイエンスツアーバス」
TXが開通して路線バスも多く走る筑波研究学園都市ですが、移動には車が便利なのも事実。しかし、研究所・研究施設巡りに便利な循環バスがあります。
「つくばサイエンスツアーバス」は、土曜・日曜・祝日に6つの研究所・研究施設を巡ります(年末年始を除く)。夏には増便した臨時ダイヤで運航されるので、夏休みのおでかけにも大助かり。ツアーガイドの説明を受けながら見学できる「スタッフガイド同行コース」も、月に2回運航しています(要予約)。
足を延ばせば、筑波山、温泉、果物狩りも!
つくば市の観光地といえば、最初に思い浮かぶのは筑波山。ロープウェイ&ケーブルカーもあるので、子どもの初めての登山にもおすすめです。周辺には、筑波山温泉が楽しめるホテルがあり、ぶどう・なし・ミカンなど果物狩りも楽しめますよ。
アウトレットや牛久大仏
筑波研究学園都市から圏央道を約10分で到着するのが、あみプレミアム・アウトレット。買い物をしながら、または圏央道を走りながら見えるものといえば、牛久大仏です。
牛久大仏はあみプレミアム・アウトレットや圏央道など周辺あちらこちらか見ることができて、巨大な姿に圧倒されること間違いなし。大仏の胸部までエレベーターで昇ることができます。
ミュージアムパーク茨城県自然博物館
最後に、筑波研究学園都市から車で約1時間かかりますが、遠回りをしてでも寄って欲しいミュージアムパーク茨城県自然博物館を紹介します。
ミュージアムパーク茨城県自然博物館には、恐竜のジオラマやマンモスの化石、水陸の生きものの標本など46億年に渡る地球の自然史が、ストーリー豊かに展示されています。充実した室内展示だけでなく、「ミュージアムパーク」の名の通り、里山環境の中で自然学習ができる野外施設もあり、その敷地は15.8ヘクタールで、東京ドームの約3.5倍!!
ミュージアムパーク茨城県自然博物館がある坂東市は、利根川をはさんで千葉県野田市と接し、埼玉県や東京都から10~20km圏内です。筑波研究学園都市を訪れる際には、ぜひミュージアムパーク茨城県自然博物館もご検討ください。
つくば市がある茨城県は、人気や魅力度調査では下位になることが多く、地味な印象をお持ちの方もいるのでは。しかし、緑豊かで海水浴もできるし、海の幸も山の幸も充実しています。つくば市内にはさまざまなショッピングモールがあり、車で10分の距離にはあみプレミアム・アウトレットもあるので、買いものする機会が多い子育て世代には便利です。
筑波研究学園都市の研究所・研究施設には公開期間が限定されているものも多いので、一度の訪問ではまわりきれないと思います。観光やショッピングを楽しみながら、ぜひ何度も訪問して欲しいです。
まとめ
<前編><後編>と、五感で体感できるから幼児でも楽しめる筑波研究学園都市の研究所・研究施設を紹介しました。幼児は科学の原理や最新技術の全てを理解できなくても構いません。「楽しかった」「もっと知りたい」と感じて、成長した後にまた訪問すれば、子どもの理解が進んで科学への関心が高まるでしょう。幼児の体験施設巡りは、「また来たい!!」と感じられたら成功だと私は考えます。
「子どもにたくさん学ばせなくては」とプレッシャーを感じる必要はありません。家族でのおでかけや旅行の一つとして、筑波研究学園都市の研究所・研究施設めぐりも取り入れてみませんか。