ざっくり言うと
- 自分がやりたいことを最後までやり通す力
- 豊かな感情が育まれる
- 自尊心
- 自立心
- 体が鍛えられる
- テレビやCD、スマホなどは与えない
- キャラクターもののグッズ(お弁当など)は使えない
- 食べ物は基本的にオーガニック
- 千葉県松戸市にあるシュタイナー教育の幼稚園「まどか園」
- シュタイナーとはオーストリアの哲学者・神秘思想家
- シュタイナー教育は「こころ」「からだ」「あたま」をバランスよく育くむ
- シュタイナー教育の幼稚園の環境
- シュタイナー教育を受けさせる時の心構え
シュタイナー教育を取り入れている幼稚園が千葉県にもあるって、知っていますか?そろそろ我が子の幼稚園選びをしなくては!というとき、ぜひ知ってほしいのがシュタイナー教育のことです。
幼稚園を選ぶ基準は、「家から近い」「教育熱心」「課外授業がある」「毎日給食」など、それぞれの家庭によって違うと思います。中でも、千葉県でシュタイナー教育を取り入れている幼稚園に通わせたいという方に、とっておきの情報を集めました。
シュタイナー教育の幼稚園は千葉県にもある!
シュタイナー教育を取り入れた幼稚園は、果たして千葉県にもあるのでしょうか。気になって調べてみると、ひとつだけありました。それも、とても風情のある建物が魅力の幼稚園です。
松戸シュタイナー幼児教育 まどか園(松戸市)
松戸市にシュタイナー教育を柱とした保育を実践している幼稚園、まどか園があります。簡単にご紹介しますね。
まどか園は、3歳から6歳までの子供たちが通う、定員15名の小規模な幼稚園です。教師と保護者で自主運営しています。少人数で、目の行き届いたのびのびとした時間が過ごせそうですよね。
私が注目したのが園舎です。築45年の平屋の日本家屋を利用していて、何とも趣があります。縁側があって、大人でもちょっと憧れというか、おばあちゃんの家に来たみたいでとっても温かい気持ちになります。
子供たちも、庭の手入れや玄関の掃除などをします。自分達の園を自分達の手で手入れしていく、家を大切にする心が育まれそうですね。
まどか園での日々
園には、お庭があります。砂場で水遊びが出来るので夏は最高ですよね。
まどか園では、子供たちが日々を通して様々な体験をします。
例えば、春には梅ジュースを作るのですが、へたを取っててんさい糖を入れて…という作業を全て園児たちがやります。
お庭では、きゅうりやトマト、お米、さつまいもを育てて収穫します。自分たちで育てて収穫できるなんて、とても素敵な食育ですよね。こうした経験が、苦手な野菜を克服するきっかけになります。
家庭ではなかなか出来ない体験が、このまどか園では体験できます。
気になる方は出会いの会へ
まどか園では、年に10回程度 「まどか園のおうち~出会いの会~」という説明会が行われています。まどか園の雰囲気や子供たちの様子を見ることができて、普段使っているおもちゃで遊べたりもできます。
シュタイナー教育ってどんな事をするんだろう、幼稚園ってどんな雰囲気なんだろうなど、頭で考えていてもわからない事は、実際に幼稚園に行ってみるのが一番です。
他にも、未就園児クラスや土曜日開講クラスなど、シュタイナー教育や園のことを知る機会が多く設けられていますので、ぜひ活用しましょう。
シュタイナーって何だろう?
シュタイナーって、そもそもどういう意味なのでしょうか。日本ではシュタイナー教育の歴史もまだ浅いので、あまり馴染みがないかもしれません。
シュタイナーとは、「ルドルフ・シュタイナー」というオーストリアの哲学者・神秘思想家という人物の名前です。
このシュタイナーが提唱した教育法を取り入れている学校が、今では世界60カ国以上に1000校以上も存在します。もちろん幼稚園もありますよ。
ここ日本では、シュタイナー教育の全日制学校が7校以上、幼稚園に関しては50園以上あります。幼稚園の方が自由度が高い分、取り入れやすいのかもしれませんね。
※シュタイナー教育に関するオススメの記事はこちら。
シュタイナー教育の幼稚園って何をするの?
シュタイナー教育には、「からだ」「こころ」「あたま」のバランスが大事だという特徴的な考えがあります。簡単にご説明します。
0~7歳 からだを育てる
「世界は善であふれている」
7~14歳 こころを育てる
「世界は美しい」
14~21歳 あたまを育てる
「まわりの世界は正しい」
シュタイナーの考えのもと、この言葉の意味を説明すると、生まれてから7年までの間は、主にからだを作り上げる時期にあたり、世の中は善に溢れているということを学びます。
次の14歳までは、こころを育てることを中心に生活します。たくさんの芸術に触れて、世界は美しいということを感じてもらう時期です。
最後の7年間は、あたまを鍛えます。世の中は正しいことで溢れているのだということを知り、思考力を養っていきます。
幼稚園では、主にからだを育てる時期になりますね。シュタイナー教育は、「からだ」「こころ」「あたま」を育てるこの順番を守ることが大切とされています。
そのため、日本で行われている早期幼児教育などは「あたま」を育てるので、シュタイナー教育には当てはまりません。小学校に入る前にひらがなの読み書きができるように、という傾向がある日本とは相反してしまうんですよね。
シュタイナー教育の幼稚園の環境
日々子どもと生活をしていると、なんて吸収力が高いんだと感心することはありませんか。ママの言葉を真似して話したり、毎日読んでいる絵本をスラスラと言えたり、昨日できなかったことが今日は出来ていたりと、びっくりさせられる毎日です。
シュタイナーの考えは、幼児期がそんな吸収力の高い時期だからこそ、刺激を与えすぎないようにといいます。
シュタイナー教育の幼稚園の多くは、原色を使った玩具や絵本は使いません。ピンクのカーテンや木製の玩具を使い、温かみのある環境を子どもたちに提供して、安心感を与えます。
「からだ」「こころ」「あたま」のバランスを考えた時に、刺激のあるものから遠ざけるのは、子供が自分のペースで成長できるようにしてあげるためです。幼稚園でも、このような考えを意識した環境づくりがなされています。
先生の園児への接し方
一般的な幼稚園って、先生が園児たちに「さぁみんなで今日は○○を作りましょう!」とか、「こっちにきてー!」などの声掛けをしているイメージがありませんか?実際そんな幼稚園が多いと思うんです。
しかしシュタイナー教育だと、これがちょっと違います。
先生は基本見守るスタイルで、園児を率先して遊びに誘うことはしません。例えば、誰かが虫を見つけて触っていたとしても、「それは○○という虫よ」など一般的な幼稚園にありがちな声掛けをしないのです。
また、転んだときは、泣いていても手を貸しません。「大丈夫?」と声をかけて、自ら立ち上がるのを待ちます。もちろん、危険を伴わないときや、怪我がない場合に限ります。
このような先生の姿勢は、子供たちが自分で問題を解決する力を身につけるために行っていることです。親としては意識していないと、なかなかできることではありませんよね。
シュタイナー教育を受けるとどんな子になるの?
子育てをしていく中で、親としてどんな子どもに育って欲しいのかという理想は、少なからずあると思います。しかし、子どもは親とは別の人格であって、その子にはその子の人生があるものだから、こうしなさいと押さえつけるのには無理がありますよね。
親としてできることは、我が子の人生が少しでも楽しく、生きやすく、実りある人生になるように、その力をつける環境を作って導いてあげることだと思います。
シュタイナーの教育を受けるとこんな力が身に付きます。
これって当たり前にできるようで、できないことです。それをシュタイナー教育を受けることで得られるのですから、とても魅力的ですよね。
※そのほかにもこちらをチェック。
シュタイナー教育の幼稚園に通わせたいなら
さて、シュタイナー教育って色々といいこと尽くしなんじゃない?とわくわくしてきたかもしれませんが、ここでちょっとブレイク。シュタイナー教育の幼稚園に通わせたいと思ったら、心構えとして覚えておいてほしいことが2つあります。
親としての心構え:生活を見直す
シュタイナー教育を受けさせたいのなら、幼稚園任せにするのではなく、家庭でも生活を見直す必要があります。
シュタイナー教育は10歳くらいまでテレビやCD、スマホなどの人工的なものは排除した生活をします。もちろん幼稚園にキャラクターもののお弁当箱は基本使えません。
また、食べ物はオーガニックにこだわるのでスナック菓子やチョコレート、添加物であるソーセージなどもあまり推奨されていません。
ですが、いきなりこれらをやろうとすると大変です。完全に排除せず少しずつ取り入れながら、基本スタイルを知っておくとシュタイナー教育を受け入れやすくなりますよ。
親としての心構え:家族でよく話し合う
シュタイナー教育を家庭でもと思った時に、例えばママが一生懸命こだわっているのに、パパが子どもにスマホの動画を見せたり、仲良しのお友達が戦隊者のヒーローが大好きだけど我が子にはわからなかったりと、いろいろな場面に出くわすと思います。
そんな時どうしていくのか、家族でよく話し合うことが大切です。特に、保護者としてパパとママの意見が一致していることが重要です。日頃から、育児に関する考えを言い合える関係でいましょう。
参考として、シュタイナー教育に関心のあるママたちが、口をそろえておすすめしている本があるので、ご紹介します。
まとめ
日本には、ワイドショーなどで見かけるスーパー園児を育てる教育熱心な幼稚園もあったりと、幼稚園によっても色々な特色があります。シュタイナー教育も、一般的な幼稚園よりは個性がありますが、とても魅力的です。
訪れてみたときに感じる雰囲気は、幼稚園によって様々です。どんな幼稚園がわが子に合うのか、どんな環境で育ててあげたいのか、ぜひよーく考えて選んでくださいね。そのお手伝いが少しでも出来たなら幸いです。
所在地:千葉県松戸市矢切86-4(北総線矢切駅から徒歩3分)
設立:1999年4月
対象年齢:3~6歳
定員:縦割りクラスが1つあり、15名
保育時間:9時30分~14時(週2日給食)
園舎:平屋の日本家屋、築45年
まどか園のHPはこちら。