皆さんモノポリーを知っていますか。お金の絡んだ双六風のボートゲームです。経営上手になるか、破産になるかのゲームで、一人を残し破産したら終わるという負けると後味悪いゲームです。このゲームが教育にどう役立つのか。家族でモノポリーをプレイしてお金の流れを勉強しましょう。
目次
モノポリー流教育 負けず嫌い
前置きで負けると後味の悪いゲームと書いてしまいましたが、この悔しさがバネとなり負けず嫌いな性格を作ってくれます。場合によって悪い時もありますが負けず嫌いな性格は良い面が多いです。なんでも一番や上を目指して頑張る向上心を持って仕事やスポーツ、勉強などに活かせます。
ライバルがいると効果倍増です。みなさんも新入社員だったころを思い出して見てください。一緒に入った同期には負けたくないと思って仕事をしてたころがあるのではないでしょうか。
負けず嫌いの欠点としては、完璧主義になりすぎる傾向があることです。なんでも失敗した時や負けた時、自分の思うように仕事ができない時などに落ち込んでしまいがちです。次になかなか進めなくなることがあります。
しかし、心配はいりません。モノポリーは完璧主義の負けず嫌いな性格を作るわけではないんです。モノポリーのゲームの中で負けて悔しい思いをしても、次に勝って倍の喜びを感じることができます。その喜びを知っているので前に進めるのです。
みんなで楽しめるゲームと言えばドンジャラもありますよ。
モノポリー流教育 正しい金銭感覚
ゲームを通じて楽しみながらお金の大切さやお金の流れなどを知ることが出来ます。モノポリーと言えば、簡単に言うとお金の絡んだ双六です。サイコロを振って出た目のマスに移動します。
双六と違ってゴールはなく、1人を残し他の人が破産すると終わるゲームです。土地名が書かれたマスに止まると、その土地や物件を買うことが出来ます。土地や物件を購入後、他の誰かがそのマスに止まるとレンタル料を徴収することができます。基本の流れはこんな感じです。
2、3時間あれば起業体験することができます。大人になっても経営者ではないとなかなか起業体験することは難しいですし、資産運用などもちんぷんかんぷんですよね。
止まったマスの土地をガンガン買っていると、後で自分が支払う時にお金がなくて困ってしまうことになります。自分の土地を沢山持っていれば他の人が、そのマスに止まる可能性も高くなりレンタル料も増えていきます。
連続したところに自分の物件を買うことで、他のプレーヤーが止まる確率をアップすることもできます。ですが、自分が支払う時にお金がなくては自分の土地を抵当にいれたり売ったりして資金の調達が必要となり、せっかく土地を購入したのに意味がありません。
そうならない為に急な支払いに対応できそうだと思うぐらいの予算を決めて、レンタル料が入って余裕ができたら購入する。というのが理想的です。
小学生でお小遣いをもらっている子どももいるでしょう。私の親戚の男の子も小学生ぐらいの時はお母さんにお小遣いをもらって、もらった次の日にはもうほとんどない状態でした。子どもの時から欲しいものを我慢する練習にはとっても有効な遊びです。
ここ最近では平気で小学生がお札を持っている時代です。ひと昔前まではそんな事は、あまりなかったように思います。私も小学生の時は、親に小学生がお札を持ち歩くもんじゃない!ってよく怒られました。
もっとお金の大切さ、ありがたみを小さな頃から知る必要があります。学校ではお金の事はなかなか教えてくれません。モノポリーも土地や物件を買えば買うほど他のプレーヤーが止まりやすくなって、お金が入ってくるかもしれませんが、自分が破産しては意味がありません。
最初に買える分だけ買って、後でお金を貯めていくタイプか、ちょっとずつ買ってお金を貯めて大きい物件を買うか、子どものお金の使い方なども知ることができるのです。
金利の計算などもあり、例えば小・中学生などの兄弟がいる場合などにお兄ちゃんにズルされて騙されないように自分できちんと計算をしようという気にもなります。
小学生や中学生は、まだアルバイトもできない年頃です。ある程度お小遣いを貰っていると思いますが、そのお小遣いは子どもが働いて得たお金ではないので、お金の価値をなかなか理解することが難しいです。
最近ではお小遣いは家の中でのアルバイト制にしている家庭もあるみたいです。皿洗い30円、お風呂洗い30円、マッサージ代10円などといった感じで、お金を貰うのは大変だということを簡易的に教育出来ていいと思います。
一方、モノポリーは起業体験をすることで、お金がどのようにして動いているかを知ることができます。
最後は自分で正しい金銭感覚を身につけるしかありません。その金銭感覚を簡単にゲームで身に付けることが出来るのがモノポリーです。モノポリーでみんなでワイワイ楽しんではいかがでしょうか。
モノポリー流教育 コミュニケーション能力
モノポリーを一緒に楽しむだけで、子どものコミュニケーション能力の向上が出来ます。
モノポリーにはマニュアルのない自分の言葉次第で結果が大きく変わる「交渉」というルールが存在しているので、自分の番がきた時に、一緒にゲームをしている家族なり友達に話しかけて取引をすることができます。
例えば「その会社を300ドルで売ってください」や「保釈カードをあげるので、200ドルと交換しませんか」などです。
相手が損をしていると思ったらその取引は成立しませんし、もちろん自分が損をするような取引もしませんよね。つまり、どうすればお互いがwin-winの関係になるのかを考えて交渉出来るようになります。
こういったコミュニケーション能力は、ゲームの中だけでなく、これから大人になっていく中で、必要なスキルです。これがゲームをするだけで身につくならやって間違いなしです。今の時代はコミュニケーション能力の高い人材を買ってくれる会社が多くなってきています。
私の友達の話ですが、彼女は専門学校を卒業して新卒で会社の入社試験を受けた時に筆記と面接と実技の試験あったそうです。彼女は筆記試験が全然ダメだったそうです。
筆記試験の問題が全く分からなかったので半分諦めた状態で、次の日に面接と実技を受けたそうです。
実技は他の会社員もいる現場の一角を借りて実施したそうなのですが、実技を終えて帰るときに何気なしに、現場で仕事をしている社員さんに「お疲れ様です、今日も寒いですね。」と一言声を掛けて帰ったそうです。
絶対ダメだろうなと思ってたみたいですが、1週間後に合格の連絡がきたそうです。そこで言われたのが、現場の社員に挨拶をしたのはあなただけだったと。
挨拶程度のことと思うかもしれませんが、たった一言添えるだけのコミュニケーションが、社会は勉強や学歴だけではないんだなと友人の体験談で改めて感じることが出来ました。
少し違うコミュニケーションの話になりましたが、コミュニケーションの取り方も重要です。話し方は人それぞれあると思いますが、交渉というルールを思いっきり使いながら積極的に話しかけてみて失敗を重ねることにより、今度はこんな言い方をしよう。とか分かってきます。
学歴が良くてもコミュニケーション能力がいまいちだとなかなか採用されないみたいです。よく「今の若い子は〜だ。」と決めつけられる世の中です。いくら仕事が出来ても人とのコミュニケーションが出来ないと社会で苦労することも多いです。
私の友達にも小さい頃から人見知りで人と話す事が苦手な人がいました。喋りたい、話したいっていう気持ちはあるのに、相手の顔を見ながら話しをすることが出来なかったみたいです。小さい頃に友達とかとモノポリーで遊んでいたら少しは違っていたかもしれません。
入社してからも、会社の上司や一緒に入った同期ともコミュニケーションが上手に出来てなくて、今でも苦労しながら毎日会社へ通勤していると言ってました。
モノポリーでは色々なシチュエーションのコミュニケーションをすることができます。ゲーム中だけでなく負け続けている人へのコミュニケーションの仕方も学んでいきます。
家族でやっているなら、子どもが高い物件が欲しい!と言って、パパがそんなとこ買われたら払えないよ〜。などのたわいもない会話がコミュニケーション能力の向上に繋がります。
一緒にゲームをするということは、ゲーム内の交渉以外の会話ももちろんするでしょうし、ゲームに勝つことができればもちろん嬉しいですよね。あの時あの物件を押さえていれば、もしかしたら負けていたかも知れないと振り返った話も出来ます。
負ければ悔しいですよね。物件買いすぎて自己破産してしまった。次は考えて物件を買うよ。などと会話の幅が広がります。言ってくれれば売ってあげたのに〜。などといった会話もありますよね。
モノポリー流教育 企画力
他にも企画力が身につきます。他の人と交渉する際に自分に利益があるように考えて提案を持ちかけます。相手も損になる提案だと成立しないし、それで自分が損になっても意味がありません。バランスのとれた提案こそが企画力に繋がるのです。
広告のキャッチコピーやネットショップを想像してもらえれば分かりやすいです。よくネットショッピングなどで電化製品消費税込で20,000円以上する商品を消費税別で特価19,800円って書くだけでだいぶ安いように思えます。いかに消費者(相手)に安い印象を与えるかを学べます。数字の印象は消費者(相手)にとっては効果的です。
最近では残価型のクレジットで車を購入出来るディーラーが多くなっています。下取りを前提に車代の半分ぐらいを3年〜5年かけて払い、3年〜5年後にその車を下取って新しい車を買ってもらうと言うのが狙いです。こういった顧客の確保の方法の思考に企画力の高さがでています。
モノポリーは何度も出てきますが「交渉」なしでは勝つことは難しいゲームです。むしろ交渉が醍醐味のゲームでもあるので交渉なしでは面白くありません。
積極的に交渉をどんどん使っていって成立しない時もあるでしょうし、それなら次は別の言い方や別の提案を生み出す事が出来るようになります。つまり、企画力が身に付くのです。
企画力を身に付けるこんな教育もあります。
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モノポリー流教育 判断力(タイミングを見極める力)
サイコロを振って止まったマスの物件を購入しなかった場合は、オークションになり、一番高い金額の人が購入することができるルールがあります。
これを上手く利用して、あえて購入せずにオークションで物件の表示価格より安い金額で買うこともできるのでタイミングを見極める力もついてきます。
モノポリーをプレイするだけで知らずのうちに判断力が身につきます。上の例でいうと、止まったマスの物件を即決するのか、見送ってオークションで安く購入できるかの判断が出来るようになります。
止まった土地、物件を買うか、家を建てるか、交渉されたがこの条件を飲んでいいのか、物件を売るのか、その時々の判断で結果が大きく変わってきます。
ほしい物件を買うために自分の物件を抵当に入れて銀行からお金を借りたり、他のプレーヤーの権利書や保釈カードを交渉で交換したり、刑務所で出るタイミングを見極めたり判断する所がたくさんあります。
実社会ではなかなか出所のタイミングを自分で決めることは難しいですが、判断力はリーダーシップがある人材に強く要求されます。的確な判断で会社の売り上げなどに貢献できるようになるための第一歩です。
会社の中だけでなく、今の仕事を辞めて違う仕事に変わるかや、子どもが悪さをした時に叱るべきか、怒るべきかなど、日常にたくさんの判断するところがあります。的確な判断ができる為にモノポリー流教育で判断力を養いましょう。
モノポリーのルール
そんな将来に役立つスキルを身につけることが出来るモノポリー、ルールは難しいのでは。と感じるかもしれませんが、そんなことありません。細かいルールはやっている内に覚えたら良いとして、簡単にルールを説明します。
バンカー(銀行業務をする人)
まず初めにバンカーと呼ばれる人を決めます。お金を配ったり、オークションを仕切ったりする人です。
順番
- 順番にサイコロを振り、一番大きい数字を出した人から時計回りの順でスタートします。
- 自分の番はサイコロを次の人に渡すまでです。
始まり
- 各プレーヤーは$1500を持ってGOのマスからスタートします。
- サイコロを2個振り、出た目の数だけ進みます(ゾロ目の場合はもう一度振ります。※ゾロ目が3回続くと強制的に刑務所行きになります)。
- 「共同募金」や「チャンス」のマスに止まるとカードを引いてその指示に従います。
- 1周して再びGOのマスを通る度に$200がもらえます。
土地の購入
- 交渉や建物の建設は自分の番に行います。
- 他のプレーヤーが自分の土地に止まったら、レンタル料の請求が出来ます(請求を忘れて次の人にサイコロを渡した瞬間、請求ができなくなる)。
止まったマスが「土地」や「会社」の場合、表示金額を払って購入することができます。購入したことを証明するカードを他のプレーヤーから見える位置に置いておきます。
その土地を購入しなかった場合はオークションにかけられます。各プレーヤーが順番に希望額を言って、一番高い人が購入することができます。
もちろん、そのマスに止まって購入しなかった場合も参加は可能です。他の人の資金次第で、あえて表示金額で購入せずに安く買うことができる場合もあります。
刑務所
- 刑務所に入ってしまって自分の番が来た場合、出所するか、しないかを宣言します。
- 出所する場合、保釈カードを使うか、バンカーに$50を払って出所します。
- 出所しない場合、サイコロを振り、ゾロ目以外ならそのまま、ゾロ目ならそのまま出所できます。この時$50は発生しません。3回までは出所しないを宣言できますが、3回目の場合、強制出所になります。ゾロ目以外なら$50を払わなければなりません。
土地、物件の抵当
- 自分の所有している土地や物件は抵当に入れることができます。
- 抵当に入れると、その土地や物件の表示価格の半額のお金を借りることができますが、その土地や物件からのレンタル料はもらえなくなります。
- 抵当を外す場合は、抵当額に+10パーセントの利子を払う必要があります。抵当金が$100の場合、$10を上乗せし、$110を払うと抵当を外すことができます。
破産
- 手持ち資金が底を尽きると、自分の土地や物件を抵当に入れたり、売ったりして資金調達をしないといけません。それでも足りなかったら破産で、ゲームオーバーです。
- 破産した時に誰かの土地に止まっていたら、資金と土地や物件は全て止まった土地の所有者のものになります。
- カードや税金などのマスで破産したら、土地は抵当から外されオークションにかけられます。
一連の流れはこのような感じで、細かいルールは実践で覚えた方が頭に入りやすいです。
それでも、ルールの詳細をもっと知りたい方は、モノポリーのルールを参照してみて下さい。
まとめ
- モノポリーは負けず嫌いの性格を育てる
- モノポリーは正しい金銭感覚が身に付く
- モノポリーはコミュニケーション能力が身に付く
- モノポリーは企画力が身に付く
- モノポリーは判断力やタイミングを見極める力が身に付く
- モノポリーのルールを説明
モノポリー、今ではスターウォーズや、スーパーマリオなどもあります。遊びながら社会に役立つ能力とお金の勉強ができます。お金の使い方や流れ方、動き方など学校で教えてくれないお金のことを学ぶことでお金持ちに近づくことが出来ます。みんなでプレーしてみませんか。