【通信教育】海外で『きっずゼミ』幼児コースを試してみた!

ざっくり言うと

  • 『きっずゼミ』は海外在住者でも受講可能な、毎日添削の管理型通信教育
  • 『きっずゼミ』幼児コースは小学校入学に向けて学習習慣をつけるのに最適!
  • 手軽さ・入学準備重視なら『きっずゼミ』、楽しさ重視なら『こどもちゃれんじ』

海外在住者にとって、子どもにどう日本の教育を受けさせようかというのは常に付きまとう問題ですよね。特に小さいお子さんを連れての駐在ファミリーにとっては、いつか日本に帰った時のために、早くからしっかり日本の教育を受けさせておきたいという思いがあるでしょう。

同じようにドイツ在住の私も家庭での日本語学習方法を模索中で、様々な通信教育ワークを試しています。

今回はドイツにて年長・年少の我が子達が『きっずゼミ』という毎日添削の管理型通信教育の幼児コースを受講してみた感想とおすすめポイントを紹介します。 以前に受講していた『こどもちゃれんじ』との比較も載せていますので、ぜひ参考にしてみたください。

『きっずゼミ』とは?『こどもちゃれんじ』との比較も紹介!

『こどもちゃれんじ』は聞いたことがあるけど、『きっずゼミ』ってどんな通信教育?と思われる方も多いかと思います。

実は私もはじめは『きっずゼミ』という名前を全く聞いたことがなかったうちの1人。

ですので、ここではまず『きっずゼミ』についての概要をお伝えします。

(1)『きっずゼミ』の基本情報

 『きっずゼミ』は愛媛県の片田舎のガレージがオフィス、というちょっと変わった通信教育会社です。

 なんでも、学習教材販売をしていた方が「大事なのは教材ではなく、家庭学習習慣だ」という信念のもと、立ち上げた会社だそう。

 家庭での学習習慣をつけるため、毎日プリントに取り組み、それをスマホなどで送信、担当の先生が添削するという管理型の通信教育を提供しています。

 対象は幼児から中学生まで。ただし、無学年制を取っているので、年齢ではなくその子の能力に合わせて進めることができます。

 料金は毎日プリント1ページの指導で、小学生4,400円/月、中学生5,500円/月。幼児の場合は、1日2ページで3,300円/月です。

 翌月分の月謝を月末までに支払えば継続、支払わなければ退会、という月単位の契約形式をとっています。

2)『きっずゼミ』の特徴

 『きっずゼミ』の特徴は主に3つにまとめられます。

 1つめは、毎日担当の先生が添削してくれるということ。学習したプリントをスマホやタブレットで撮影し、メールやLINEで送ると、翌日に担当の先生が添削、コメントを返信してくれます。お休みしたい日は申告すればOK。毎日親以外の人が勉強を個別に見てくれ、フィードバックしてくれるということは、子どものやる気に、時にプレッシャーに(笑)なること間違いなしです。

2つめは、毎日プリントが届くということ。『こどもちゃれんじ』だと毎月、ひと月分の教材がまとめて送られてくるので、特に幼児さんの場合は「届いたー!やりたいやりたいー!」と数日で(場合によっては1日で。笑)教材が終わってしまう、もしくは、その月に教材が全て終わらずどんどん教材が溜まっていく…という問題が発生しがちです。その点『きっずゼミ』は毎日2枚の教材が送られてくるので、毎日少しずつ取り組み学習習慣を身につけることができます。

 3つめは、補足指導があること。学習につまずいていそうな時は、電話やGoogleMeetを使って補足指導もしてくれます。子どもにとっては「自分だけの先生とお話できる」という時間になりますね。

3)幼児コースの概要

 『きっずゼミ』の幼児コースは <ことば、ずけい、かず・りょう、さぎょう>の4つの分野を段階的、系統的に学習できるように構成されています。

 公式サイトにアップされているサンプル教材は以下の通り、白黒のプリントで『こどもちゃれんじ』などと比べるとかなりシンプル。このようなプリントが1日2枚、メールやLINEで送られてくるので、それを家庭で印刷して取り組ませます。

かなりシンプルなプリントが1日2枚なので、少し物足りなく感じるかもしれませんが、幼児の集中力は年齢+1分と言われていますし、毎日前向きに取り組むにはとても適切な量・内容だと思います。

 出来上がったら、スマホなどで撮影・スキャンし、メールかLINEで送信。翌日には添削されたプリントが、その日の学習分と共に送られてきます。

上2枚が5歳長男の添削プリント、最後の1枚は3歳次男の添削プリントです。2人とも毎日「今日は先生、なんて言ってる?」と送られてくるのを楽しみにしていました。

 その子の年齢や性格にもよると思いますが、特に長男はプリントに取り組みながら、「これで先生、100点花丸くれるかな?」と、先生の存在をかなり意識していました。  個人的には、きちんと毎回のプリントのコメントに「〇〇くん」と子どもの名前を入れてくれるところが、ネット上でも<先生とコミュニケーションを取っている>という感じがして良いなと感じました。

(4)海外受講の場合の注意点

海外からの受講の場合も、毎日プリントが送られてきて、毎日添削してもらえるという受講内容は国内と変わりません。申し込みも公式ホームページからメールアドレスなどを記載して申し込むのみで、もちろん毎月の受講料3,300円も変わらずです。

 1点、受講料は月末までに翌月分を指定口座に振り込むという月単位契約なので、海外から送金、もしくは日本の銀行口座を維持している必要があります。海外在住者の日本の銀行口座維持に関しては、銀行によって不可のところもあるのでご注意ください。

 また『「きっずゼミの時間だよ。」call』という、時間になったら「プリントをやる時間だよ~」ときっずゼミから電話をしてもらえるというサービス(学習習慣づけのための一定期間限定のサービス)があるのですが、こちらは海外在住者は利用することはできません。

 もう1点海外からの受講で気を付ける事と言えば、添削がお休みなのは日曜日と祝日なので、日本の祝日をお忘れなく、ということでしょうか(笑)

 一方『こどもちゃれんじ』の場合は、申し込みや支払い、発送などは、ベネッセが契約している販売会社(2023年1月現在、日販アイ・ピー・エス株式会社のみ)とのやり取りとなります。駐在組であれば、福利厚生として案内されることも多いかと思います。

 こちらは国内の登録とはまた別となるので、帰国の際は住所変更などの手続きは不可で、一度退会する必要があります。

 また受講料は海外への教材発送ということもあり、国内受講と比較するとお値段が跳ね上がります。例えば、年中・年長さん対象の『こどもちゃれんじ すてっぷ/じゃんぷ』をドイツで受講しようと思うと、月額6,202円となります。(ベネッセ公式ホームページ参照

 海外在住者にとって『きっずゼミ』は『こどもちゃれんじ』の約半額で、申し込みも手軽に受講できる点が良いですね。駐在の方は会社から補助が出ることもあるので、一度ご確認ください。

(5)無料体験も海外から簡単に!体験後の勧誘はなし!

今回、私たちはまず『きっずゼミ』の1週間の無料体験に申し込んだのですが、非常に簡単に進めることができました。

 オンラインで申し込むと、翌日からスタート。登録したメールアドレスにその日分のプリント2枚(我が家は2人まとめて体験したので、計4枚)が送られてきました。

 あとはその日分のプリントをやってメールで送信。1週間の体験なので、日曜日を除く6日間分のプリントを取り組ませてもらいました。

 実は体験期間中に1日、体調不良でプリントに取り組めない日があったのですが、事情をメールしたらその点は体験期間中でも配慮していただけました。

 すべてメールのやり取りで完結するので、時差も特段気にすることなく取り組めました。海外在住者にとってはありがたいですね。

 また我が家は、体験後すぐに入会はしなかったのですが、体験終了時に申し込み案内をされたのみで、その後の勧誘は一切ありませんでした

無料体験をしての口コミ!『きっずゼミ』をおすすめする理由3つ

さて今回『きっずゼミ』の無料体験をしてみて、結論、私は入学前の年長さんには『こどもちゃれんじ』よりも『きっずゼミ』をおすすめしたいと感じました。

その理由を、『こどもちゃれんじ』と比較しながら3つにまとめてみました。

(1)適度なレベル・枚数で、コツコツ継続できる!

まず良いなと思ったのは、幼児さんが机に向かっていられる限られた時間の中で取り組める最適なレベル・枚数が、毎日送られてくる、という点です。

 『こどもちゃれんじ』は見た目も楽しく、子どもは届いた瞬間は喜んで取り組みます。ですが、ワークは冊子になっているので、どんどんめくって進めていき、届いた次の日にはワークが全て終了しているなんてことがよくありました。

 親がしっかり管理すればいいと思われるかもしれませんが、冊子になっているので子どもはどうしても続きが気になってしまします。また「このページは嫌、このページがいい」など、えり好みをすることも。

 その点『きっずゼミ』は毎日2枚、適度なレベルのプリントが送られてくるので、毎日集中して取り組むことができました

(2)しっかり書かせるので、特に入学前の5・6歳さんにおすすめ!

 2つめは、『きっずゼミ』のプリントはしっかり鉛筆を持って書かせるものがほとんど、という点です。

 『こどもちゃれんじ』のワークは楽しく、また子どもが自分で積極的に取り組めるように、文字や数字の穴埋めにシールが多く使われており、鉛筆を持って文字を書く課題はそれほど多くありません。

 確かにシールなら親が付きっきりで見ていなくても、自分でどんどん進められます。

 また、このご時世、文字を書くことにどれだけ意味があるのか、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 ですが、フロリダ国際大学のローラ・ダインハード氏などは、手書きで文字を書く重要性を語っています。彼女によると、文字を書くという行為は、脳の視覚と言語が交わる領域、紡錘状回(ぼうすいじょうかい)を活性化させると言います。

 この脳の領域は、大人が文章を読み、理解する処理プロセスの中で使われる領域。つまり文字を書く練習は、指先の運動機能を発達させるだけでなく、文章理解の分野の脳の発達にも繋がっており、実際に字がしっかり書けることと学力に相関関係があるという研究結果も発表されています。

 『きっずゼミ』のプリントはしっかり書くことを大切にしているので、少し集中力も出てきた年長さんには特におすすめしたいなと思います。

(3)子も親も毎日の学習習慣が身につく!小学校の宿題対策に

そして何より年長さんのお子さんを持つ方におすすめしたいと思ったポイントは、親子共に毎日の学習習慣が身につくこと

いやいや、各家庭で時間を決めて子どもに取り組ませれば、学習習慣くらい身につけられるでしょうと思うかもしれません。実際、そうやって実行されているご家庭もあるかと思います。

ですが、正直私はそこまで意志が固いほうではなく・・・(笑)これまで子どもの機嫌や体調などを言い訳に、なかなか毎日子ども達が規則正しく机に向かう時間を作ってあげる事ができませんでした。

しかし『きっずゼミ』の体験を通して、親子ともに「先生が待っている!」という適度なプレッシャーを感じて、「ほら、プリントの時間だよー」「もう昨日のプリント、先生から返ってきた?」などお互いに声を掛け合いながら、毎日プリントに取り組む時間をきちんと確保することができました

小学生になれば、毎日宿題がでます。新生活が始まってから学習習慣をつけるより、入学前から日々の生活の中に鉛筆を持って机に向かう習慣が身についていれば、何かとストレスの多い新生活をスムーズに過ごすことができますね。

また親にとっても、多忙な日常の中に子どもの勉強を見る習慣を入学前からつけておくことは、メリットが多いと思います。

『きっずゼミ』に月3,300円は妥当か?

最後に、月額料金3,300円は果たして妥当な金額か?という点ですが、私自身は海外在住者なら妥当、国内在住者でも私のように「実は自分に甘いのよね・・・」という方にも妥当だと考えています。

 『きっずゼミ』幼児コースは1日2枚で、月額3,300円です。日曜日はお休みなので、週6回=週12枚となり、月単位で考えると48枚のプリントを毎日添削してくれます。

 今回比較している『こどもちゃれんじ』は、例えば年長さん対象の「こどもちゃれんじ じゃんぷ 総合コース」だと12ヶ月一括払いの場合、国内なら月額2,480円(2023年1月現在)。大体ワークは60ページ。付録やDVD、アプリも使えることを考えると、かなり割安です。

 しかし海外在住者はこの金額が大幅アップしてしまうので、月額だと『きっずゼミ』の2倍程度。駐在組なら会社から補助がでるかもしれませんが、そうでなければ金額的には『きっずゼミ』の圧勝です。

 また、約60ページある『こどもちゃれんじ』のワーク冊子も、子どもの気分に任せてしまうと、せいぜい取り組むのは1日か2日。それに対して『きっずゼミ』は48枚のプリントを毎日コツコツ進めることができます。

 「問題集を買って満足、数ページしかやらなかったわ・・・」という私のようなタイプの方は、ぜひ親子ともに学習習慣をつけるためにも、月額3,300円は支払ってみてはどうでしょうか。

まとめ:手軽に小学校入学準備をするなら『きっずゼミ』がおすすめ!

今回『きっずゼミ』幼児コースの無料体験をしてみて、『きっずゼミ』は以下3つの点で、特に小学校入学を控えたお子様におすすめできると感じました。

 ①毎日適度なレベル・枚数が送られてくるので、毎日コツコツ継続できる

 ②シンプルなプリントだが、しっかり書かせるので、脳の発達に良い影響がある

 ③先生が毎日添削してくれるという適度な緊張感で、小学校入学前に、子も親も学習習慣が身につく

 さらに海外在住者にとっては、手続きや日々のやり取りはすべてオンラインで完結、料金も『こどもちゃれんじ』に比べると手頃、ということもおすすめできるポイントです。

 ただ、とてもシンプルなプリントなので、まずは机に向かう楽しさを重視したい、という年少さんなどは『こどもちゃれんじ』のほうが合っているかもしれません。

 学習習慣という行動習慣を身につけるには、約1ヶ月~3ヶ月かかると言われています。

『きっずゼミ』は翌月の受講料を月末までに支払う月単位契約なので、今から小学校入学に向けて数か月試してみるのもいいですね。

 無料体験もその後の勧誘は一切ないので、まずは一週間、ご家庭に合うか試してみてください。