ざっくり言うと
- デンマークのレゴハウスで見た!レゴは「集中力」を引き出す最高の知育玩具!
- 説明書なしのレゴクラシックシリーズで試行錯誤する経験が「創造力」を鍛える!
- レゴシティで少しずつ難易度を上げれば「グリット=やり抜く力」を育てられる!
世界的に人気のおもちゃ、レゴ!知育玩具としても評判ですよね。しかし、ただレゴを与えたからといって我が子がいきなり天才になるわけではありません。
今回は大学で教育学を学び、現在2児の母として育児本などを読み漁る私がオススメするレゴシリーズとその遊び方を紹介します。実際に我が子で実践してみての感想もお伝えしますよ。
おもちゃとしては、そこそこいい値段のレゴ。でもその料金の価値はあると思っています。長く使えるおもちゃですし、ぜひこの記事を参考にお子様やお孫さんにレゴをプレゼントしてみてくださいね!
目次
1.レゴが引き出す「集中力」こそ、知育玩具としての一番のポイント!
レゴ=LEGOの社名の由来をご存知ですか?実はレゴ本社のあるデンマークの言葉で「leg godt(よく遊べ)」からの造語だそうです。素敵な社名ですよね。
そんなレゴの知育玩具としての一番の魅力は、子どもの「集中力」を引き出すことだと思っています。まずは、そう考える理由を3つお伝えしますね。
(1)本場デンマークのレゴハウスで実感!レゴは「集中力」を引き出す
以前ドイツに住んでいた際、当時2歳前の息子を連れてデンマークのビルンという町を訪れました。お目当ては「LEGO HOUSE」。実はこの人口7,000人ほどの小さな町ビルンにはレゴ本社があり、レゴランドとレゴハウスという施設があるんです。レゴランドは日本にもあるので何となくイメージできるかと思うのですが、レゴハウスは聞いたことがない方が多いかもしれません。
実際日本語での情報がほとんどない中訪れたレゴハウスに行っての感想は、「レゴを心ゆくまで遊びつくす場所だ!」ということ。レゴ作品のギャラリーもあるのですが、メインは4つの大きなプレイエリア。レゴを使ってコマ撮りアニメを作るレゴ映画監督体験ができたり、レゴロボットをプログラミングして動かしたり、レゴでレーシングカーを作って競い合ったり…。とにかくレゴを使った色々な体験ができるんです。
どのエリアでも子どもから大人までワイワイ笑顔で楽しんでいました。が、一番面白かったのはレゴのプールがあるエリア。他のエリアに比べると、部屋の雰囲気とは対照的にやけに静かでした。何故だかわかりますか?
そう、大人も子どもも自分の作品作りに没頭しているから。パパやママも子どもそっちのけです。そして子どもも子どもでパパママそっちのけで黙々と何かを作っています。聞こえるのは、ガチャガチャとレゴの海をかき分ける音のみ、なんて瞬間も。
親子連れの娯楽施設でこんな光景を見ることになるとは…。改めてレゴが引き出す集中力、恐るべし!と感じました。
ちなみに2歳前の息子もレゴの魔の手?にかかり、入場ゲートを入る手前にあったレゴデュプロコーナーで1時間近く遊んでいました。危うく、WEBチケット買ったのに入場せずに終わりそうになりましたよ(笑)
(2)東大生の7割がレゴで遊び、「集中力」が伸びたと実感
レゴハウスでの体験の他に、私が知育玩具としてのレゴの一番の魅力が集中力だと考える理由の1つは、レゴジャパン株式会社が2018年に発表したある調査結果です。
その「レゴと知育の関連性に関する調査」は、東京六大学(東京大学/早稲田大学/慶應大学/明治大学/立教大学/法政大学)出身者を対象に行われたものでした。
調査の結果、東大生の7割がレゴで遊んだ経験があり、他の大学と比較して「親や家族からプレゼントされた」という人の割合が多かったそうです。
そして、レゴで遊んだ東大生のうち85%がレゴで遊んだことが「自身の能力やセンスに影響があった」と答え、その人達が最も影響があったと選んだのが「集中力」でした。東大出身者の人達もレゴで集中力が養われると感じているということです。
さらに東大生の3分の1は、東大に入学するために必要な能力として「集中力」をあげていたそうです。極論、レゴで東大に入学するための能力が得られるわけですね。
(3)レゴはモンテッソーリ教育の柱である「フロー体験」を経験できる
Amazon.comの創立者であるジェフ・ベゾスやオバマ前大統領、棋士の藤井聡太さんも受けていたモンテッソーリ教育。医師であり幼児教育者であったアリア・モンテッソーリは、子ども達が何かに没頭できる体験をモンテッソーリ教育の柱として考えていました。
没頭、つまり時間を忘れ、時に体の感覚がなくなるくらい何かに深く集中することを、ポジティブ心理学者のチクセントミハイは「フロー体験」と呼びました。彼の調査によると、内的モチベーションが高く創造的に様々な世界で活躍する人々は、例外なく「フロー体験」をしている、という結果がでています。また彼は、人を幸せにするのはお金ではなく「フロー体験」だと各所で語っていました。
私がレゴハウスで見たあの光景は、まさにあの場にいる人々がみな「フロー体験」をしていたということでしょう。子どもから大人まで、みなを没頭させフロー状態にさせるレゴは、最高の知育玩具と言えるのではないでしょうか。
2.慶應大卒ママがオススメするレゴシリーズとその遊び方
知育玩具としてかなり魅力のあるレゴは、親から子どもへぜひプレゼントしたいですよね!しかしレゴと一口に言ってもとてもたくさんシリーズがあり、どの商品を選んだら子どもにとって効果的なのか…悩むポイントですよね。
今回は慶應大学で教育学を専攻していた私が実践し、効果的だと感じているレゴシリーズとその遊び方を紹介しますね。
(1)絶対オススメ『レゴクラシック』シリーズで「創造力」を鍛えよう!
先ほど紹介した「レゴと知育の関連性に関する調査」の中でも、東大生が好んで遊んでいたというのが『レゴクラシック』シリーズ。完成イメージや組み立ての説明書はなく、カラフルでオーソドックスなパーツが入っていて、ようは「自由に組み立ててねー!」というもの。
様々なパーツを自由に組み合わせて、自分の中でイメージしたものを試行錯誤しながら創り上げていく『レゴクラシック』シリーズが、子どもの「創造力」を豊かにするということはみなさん納得しやすいかと思います。
我が子たちはまだ2歳と4歳なので、『レゴクラシック』シリーズよりも対象年齢が低い『レゴデュプロ』で遊ぶことが多いですが、長男も次男も日々数々の作品を作っています。
「できたー!…あっ!(ガシャン!)」と、せっかく作ったものが壊れてしまうことも。でもそこで試行錯誤することが重要。発達心理学者のシーモア・パパートによるとミスを修正し作り直し、また実行してみる、つまりバグを取り除くというデバッグ作業により、創造力がより鍛えられるようです。まずは自由発想で遊べる『レゴクラシック』シリーズを用意して、いつでも手に取れる場所に置いておきましょう。
一番オススメなのは基本パーツと車輪など特殊パーツが入った「黄色のアイデアボックス」。金額は公式HPで3,980円ですが、これ1つあれば本当に様々なものが作れるので、購入に迷ったらまずはこれを買ってみてください。
またこの『レゴクラシック』シリーズのパッケージ、何か気がつきませんか?実は対象年齢が4-99となっているんです!まずは大人が自由に組み立て、あーでもないこーでもないと楽しく試行錯誤する様子を見せてください。
我が家でも旦那や私が何か作り出すと、子ども達は負けじと自分なりにカッコイイものをどんとん作ってくれます。お互いに「それ、ここの色の組み合わせがかっこいいね!」「これ付けたらもっとカッコよくなるかも?」など感想を述べ合う時間もかなり有意義ですよ。
(2)段階的に取り組める『レゴシティ』は「やり抜く力」を育てられる!
もう一つオススメのシリーズは『レゴシティ』。この『レゴシティ』シリーズをうまく活用すれば、「グリット=やり抜く力」を伸ばすことができます。
「グリット」とはアメリカの教育省が21世紀教育の最重要課題として掲げているもので、各界のリーダー達が注目している能力のこと。実際、心理学者のアンジェラ・ダックワーク教授による研究でも、人が偉業を成し遂げる時には才能よりもグリットが重要であるという結果が出ています。
ダックワースによるとグリットを伸ばすためには、「楽しみながら」「少し高めの目標」に向かって取り組むことがポイントだそう。そのために『レゴシティ』シリーズをうまく活用してみましょう!
『レゴシティ』シリーズのいいところは様々な難易度の商品があり、難易度を少しずつあげながらレゴの街を作っていけるところ。難易度はパッケージに記載してある対象年齢を参考に、少しだけお子さんの年齢より上を選んでみてください。
ただ、ここでポイントなのが「一番初めは、簡単に組み立てられるものからスタートする」ということです。知育は何事もまず「楽しく」が一番大切。最初にプレゼントするものは、対象年齢にあったものを選び、説明書を見ながら実際に自分で「できた!」と思える体験をさせてあげてください。
実際、4歳前から少しずつ説明書つきのレゴシリーズに挑戦してきたもうすぐ5歳になる息子は、こちらの「5+」のレーシングカーを説明書を見ながら自分1人で組み立てることができました。
少し苦戦していましたが、完成した時はとても嬉しそうでしたよ!
ちなみにこのシリーズ、価格も1,000円~とお手頃なので、ちょっとしたプレゼントにも最適。ぜひ段階的に取り組めるように、少しずつ『レゴシティ』を集めていってほしいと思います。
『レゴシティ』シリーズを活用し、まずは楽しく成功体験をさせ、スモールステップで少しずつ難しいものに挑戦してみる。そうすることでグリットを伸ばし、将来的に困難や挫折を味わってもあきらめずに努力しやり抜くことができるようになると思います。
3.まとめ:レゴはAI時代を生き抜く力を育てられる最高の知育玩具
レゴを通して「集中力」「創造力」「グリット=やり抜く力」が身につくとお伝えしてきましたが、それらは全てこれからの将来を生きる子ども達に身につけてもらいたい基礎力とも言えると思います。
今ある職業はどんどんAIに取って代わられると言われてしばらく経ちますが、そんな社会を生きていくことになる子ども達には、どんな状況になっても集中しやり抜く力をもち、創造力を発揮できるようになってもらいたいですよね。
私が『LEGO HOUSE』で見たように、大人も思わず黙々と取り組んでしまうほどの魅力を持つレゴ。『レゴクラシック』シリーズで大人も一緒に試行錯誤しながら自由に組み立てたり、『レゴシティ』シリーズを使って少しずつ難しいシリーズに挑戦させてみたり…。ちょっとした工夫でレゴを知育玩具としてより活用できると思います。
子どもが将来しっかりと生き抜ける力を、ぜひレゴで育てていきましょう!