【STEAM教育インタビュー “Arts”】自己肯定感と非認知能力の重要性「ママガク 新井氏」(1)

ざっくり言うと

  • これからの時代に必要な能力は、「自己肯定感」と「非認知能力」?!
  • 考える力と集中力が身につく?リベラルアーツって何?!
  • リベラルアーツは幼児期に最適な学問?!

子供達それぞれの持つ個性・才能を発見し伸ばす方法?!令和を生き抜く子どもの育て方の秘密?「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」開発者である新井氏が考える、これからの時代に必要な幼児教育とは?

<経歴>

お台場からスタートし、武蔵小杉・吉祥寺・有明の商業施設にて「子育てを学ぶ、楽しむ、ママのためののママガク」を運営。講座と親子イベントで述べ4万人以上の親子に子育てを学ぶ楽しさを伝える講座や、未来を生きるための必要な非認知能力を伸ばす「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」開発者及びメイン講師として0歳から小学生対象に年間累計750講座を担当。プライベートでは3児の母。

新井氏ご本人について

生まれ育った地域や環境をご紹介ください。

静岡県浜松市で高校卒業の18歳まで生まれ育ちました。両親は共働きで父は自営業、母はフルタイムで働いていたため、小さい頃は「自由な時間」が多い環境でした。

子供の頃好きだったことは何ですか?どんな子供でしたか?

幼稚園生の頃から物を作るということが好きで、幼稚園から帰ってからの自由時間で色々なものを作ってしていました。小学生にはミシンで自分で買ってきた布で布団カバーを作ったり、着なくなった洋服をリメイクしたり。その経験が大人になってから新しいことを立ち上げる際に、他人に何か言われようとやり抜くという力や、自分が良いと思ったことを表現を通じて伝えたい!という力になり、大人になった時の役に立っていると感じます。
 
小さい頃は活発というよりは内気な子供でした。様々な種類の習い事に通わせてもらいましたが、その中でも絵画教室に通っていた頃、自分の描きたいものを認めて、肯定してくれる先生の教えが、今の自分に一番影響を与えてくれたを実感しています。

小学校、中学校、高校、大学とそれぞれ学生時代について教えてください。

小学校、中学校は公立に通っていました。母が教育熱心な人で幼児期から早期教育を家庭で実践したこともあり、中学1年生まで勉強は得意な方でした。
 
当時、市内の中学校上位の子入れない塾に通っていましたが、入ってみると周りのレベルが高くて劣等感から勉強が苦手になってしまい、高校生の頃はクラスでビリから二番目の成績でした。自身の経験からも、早期教育=先取りしたことによって得意なだけで「自分で考える力が身に付く訳ではないこと」を実感しました。
 
卒業後は情報コミュニケーション学部に進学し、当時スタートしたばかりの「インターネット」に関する勉強をしながら、WEB制作会社にアルバイトをしていた会社に卒業後社員となって働くようになりました。

社会に出てからmamagaku学長になるまでの経緯を簡単に教えてください。

社員となってからはインターネット過渡期だったこともあり、徹夜で仕事することもあり、他の業種も経験しながら転職を繰り返してWEB制作会社に就職し、23歳で結婚と同時に独立しました。

フリーランスとして子ども向け制作に携わりたいと考えていたため、NHKの外部制作プロダクションのWEBディレクターとして教育番組のWEB制作に携わりました。
 
その後に赤ちゃん向けプログラム会社の立ち上げに誘われてから5年間経営に参画し、その後mamagakuを立ち上げました。当初、mamagakuは事業として成り立たせるのは厳しいと言われた中で、有能な経営パートナーにも恵まれて2023年で11年目となります。

リベラルアーツについて

こどもリベラルアーツけんきゅうじょを運営されていますが、そもそもリベラルアーツとは何でしょうか?

日本では一般的に教養学部などと呼ばれる様々な教養を学ぶ場だとされていますが、本来は「人間が自由に生きるための教養」という意味を持っています。これまでの子育ては人生を成功するためにあらかじめ親がレールを引いてくれる時代が正解だったかもしれませんが、これからの変化の激しい激動の時代では、幼児期から考える力と熱中力を身に付けることで「正解のない答えを自分の中の答えを見つける力=非認知能力」を養うために、子どもが主体性となって取り組める「遊び」を通じて身に付くカリキュラムです。

リベラルアーツを学ぶメリットは何でしょうか?

まずは子どもにとって「何が合う、合わない教育」なのかを様々な五感を刺激する遊びを通じてわかってくることです。「才能は、好きなことの中でしか存在しない」これは子どもの興味がどこにあるのかを、まずは親が把握することが大切なのです。
 
例えば、子どもに合わない教育方針の幼稚園を選んでしまうと、その園が考える「枠組み」に合わないだけで怒れたりします。これは決してその子が悪い訳ではなく、ただその園の教育が合わなかっただけです。まずは我が子の個性を親が知ること、そして個性にあった教育の選択肢を探すことが、幼児期には大切だと考えます。

なぜここ最近になりリベラルアーツという言葉が注目されるようになったのでしょうか?

リベラルアーツが教養学部としての言葉ではなく、変化の激しい予測不可能な時代に必要な教育だと認識し始めたことから注目がされているのではないのかと考えます。

幼児期にリベラルアーツを学ぶことは、大人になってから学ぶことと差があるのでしょうか?

子どもの頃というのは好奇心が旺盛です。しかしながら大人になるにつれて知識=認知能力を身につけることにより、新しい発見ではなくなる=感動が削ぎ落とされていきます。リベラルアーツを幼児期に行うことで「いつまでも新たな観点から好奇心を持り取り組む力」を通じて、経験が学びに繋がった時に「新しいことを学ぶ=勉強が楽しい」に繋がっていきます。

次世代型教育として、リベラルアーツはとても興味深いですね!

次回は、まさしく新井氏が運営している「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」がどのようなものかお伺いしたいと思います!