【STEAM教育インタビュー “Arts”】自己肯定感と非認知能力の重要性「ママガク 新井氏」(2)

ざっくり言うと

  • 「おうちでは怒られちゃうことが遊び放題」が教室コンセプト?!
  • 教室で学ぶと9割以上の親が悩む子供の●●が減る?!
  • 幼児教育で一番大切なのは、親の●●力!

子供達それぞれの持つ個性・才能を発見し伸ばす方法?!令和を生き抜く子どもの育て方の秘密?「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」開発者である新井氏が考える、これからの時代に必要な幼児教育とは?

<経歴>

お台場からスタートし、武蔵小杉・吉祥寺・有明の商業施設にて「子育てを学ぶ、楽しむ、ママのためののママガク」を運営。講座と親子イベントで述べ4万人以上の親子に子育てを学ぶ楽しさを伝える講座や、未来を生きるための必要な非認知能力を伸ばす「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」開発者及びメイン講師として0歳から小学生対象に年間累計750講座を担当。プライベートでは3児の母。

「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」について

mamagakuが運営している、こどもリベラルアーツけんきゅうじょがどのようなものか教えてください。また対象年齢はどのくらいかもあわせて教えてください。

子ども自身が発達していく上、自ら自己成長させるために行うイタズラや親が困ってしまう行動=「おうちでは怒られちゃうことが遊び放題」をコンセプトに、子どもたちが主体的にやりたいこと、楽しいことをどんどん探求させる「学習機会」を提供しているのが、ほかの幼児教育とは大きく違うところだと考えています。
子ども一人ひとり個性も発達も違います。そのため講師は最大限子ども達に寄り添いながら、子どもに個性に合わせた環境を作り、弾力性のあるクラスを実施しています。
 
対象年齢は、0歳から小学校3年生を対象としていています。0歳から歩き始めるまでは母子同室の親子クラス、1歳半から幼稚園入園前は3時間の完全母子分離クラス、幼稚園年少(4歳)以降は1時間半クラス、小学生対象には週1回フリースクールを実施しています。フリースクールは日本初の「ハイブリッド・スクーリング」を実施しており、年間30日以上、学校以外の地域やコミュニティなどで子どもたち一人ひとりがその興味や関心に応じて探究する新しい学び方です。

こどもリベラルアーツけんきゅうじょで学ぶ子供たちは、どんな変化がありますか?また共通する特徴があれば教えてください。

その子が生まれ持つ個性を最大限に肯定していくことで「自己肯定力」が伸びて、自信へと繋がり、意欲的に学びに取り組める姿が見られます。お子様の中には満たされなかった自己肯定が満たされることで結果、自制心などの非認知能力も高まり、癇癪などが減ったという事例もあります。

小学生までコースはありますが、幼少期だけやらせても多少は意味がありますか?

肯定された経験の量に応じて変化はありますが「自分を肯定された=ありのままで良い、という経験」は、全くないよりもあった方がその子にとっての自己肯定は変わると思います。

お教室が近くにない場合、どのように家でリベラルアーツ教育を子どもに施せますか?おうちで実践できることを、0歳~3歳まで年齢ごとに教えてください。

子どもがやりたいといったことを理由も聞かず、親の勝手な予測だけで「ダメ」といわないことが大切だと思います。親が必要と考えて学ぶべきもの、よりも「子ども自身が学びたいもの」これが主体性を育てるために大切です。
コロナの影響で休校になっていた時にはオンラインで「おうちリベラルアーツ」を実施しました。生活の上で身近な紙コップや、お風呂場で探求できる色水などで遊びを主体的に展開していくも可能です。

これからの教育について

幼児教室の代表として、現在の幼児教育業界及び幼児教育そのものについてどう思われていますか?また、これからどのように変化していくと思われますか?

受験を目指している子どもたちは知育・早期教育で学ぶ機会が多いと思いますが、NASA(アメリカ航空宇宙局)などは幼児期に自ら遊びに熱中した経験者を積極的に採用しており、そういった能力が求めれるようになれば私たちのような教育の方針を持った施設は増えていくと思います。
そのために、親世代が「教育の目指す先=教育の価値観」を変えていかなければ教育の方針は変わらないと思っています。

これからの社会、どのような能力がより必要になると思われますか?

今までは学力が求められていましたが、AIができてしまうようなことは人間が行う必要がなくなってきてしまったため、これからは「人間らしい力=自分が得意なことや才能=非認知能力」を伸ばすことが大切です。非認知能力というのは、コミュニケーション能力や発想力、熱中力や問題解決力など、数値では測れない力です。

どのように必要な能力を身につけていくべきか、幼児期、少年期、青年期と段階ごとに教えてください

好奇心旺盛で素直であること、それは感情が豊かに育っていることが土台となります。エリクソンの発達段階を見てもわかる通り、幼児期の心の発達がその後の少年期、青年期に大きな影響を及ぼしていくのだと実感しています。

幼児期の教育で最も大切なことは何だと考えますか?

子育ては「子ども一人ひとりが違う育て方」が必要であり、正解が見えないからこそ、親である両親がその都度、問題を解決していく能力をもつということが一番大切だと考えています。

貴重なお話ありがとうございました。子供の非認知能力の育て方が少しわかった気がします。