【ベビー公文】慶應大卒ママがベビー公文を3ケ月で辞めた理由【体験レポート】

ざっくり言うと

    ベビー公文とは月1回の面談・教材受領で主に自宅でのベビーとの過ごし方を学べる習い事です。私は当時7ヶ月だった第一子と日々どのように接するべきかと色々な情報に流されながら迷っており、『専門知識をもった先生にベビーとの接し方を教えてもらえる』との口コミを見たことに加え、月額料金2,200円と手の届きやすい費用・月謝袋を利用した現金支払い制・退会はいつでも可、といった諸条件が、始めるうえで手軽だったこともあり、無料体験を経て入会しました。

    入会後3ヶ月は通いましたが、後述する点を踏まえて退会することにしました。 短期間で退会した筆者ではありますが、決して悪い点を列挙したい記事ではなく、実際の入会者の一感想としてご参考になれば幸いです。

    1.無料体験を通して確認しておきたかったこと

    無料体験は、先生と面談→お試し教材を受領→2週間後に再度先生と面談という流れで行われました。先生に説明をいただいたコンセプトや流れも分かりやすく入会を決めました。

    ◆ベビー公文のコンセプト:「よく見る」、「広げる」、「ほめる」、「待つ」、「続ける」と5つのテーマを掲げ、『親子にちょうどよい豊かな子育て』となること

    ◆毎月の流れ:毎月いずれかのテーマに基づき、「やりとりレシピ」といういわばママの教科書に加え、絵本1冊、お歌ブック・CD(隔週)、やりとりカード等を受領し、月1回先生と面談

    今振り返ると、無料体験では予約のとりやすさ、先生との相性、ベビーと教材の相性が確認ポイントだったと思います。予約のとりやすさについては、一度当方都合でキャンセルをした際に次回面談がお教室都合で3週間後になってしまいそれまで教材の受領もできませんでした。お教室によるとは思いますが、当初スケジュール通りに継続できる環境であるとより良かったと感じています。他の2点については2項にて詳細を記載します。

    2.私たちには合わなかった理由

    (1)先生はお教室に一人

    筆者にとって『専門知識をもった方との面談』といううたい文句は非常に惹かれるものがありました。

    一方で、通い始めたお教室の先生は30代半ばの男性で、ベビー公文の良い例として出てくるのはお嬢様のお話が多く、例えば、「娘が2歳になったばかりのお話。お風呂上りに裸のまま逃げ回ったため、問いただすと、「まだ暑いのでパジャマは後で着ます」」とはっきりおっしゃったとか。ベビー公文を継続してやっていたからこそ自分が考えていることを早くから発語できるようになり、イヤイヤ期の対応も楽になるとのアドバイスをいただいたことがありました。

    身近に感じられるお話は大変参考にはなりましたが、専門的なアドバイスというよりは一人のお父さまとしての経験談が中心だと感じてしまい、育児中の友人たちと話すのと大差がないなと思ってしまいました。先生はお教室に一人しかいらっしゃらないので、無料体験等を通して先生との相性を確認することは重要なポイントだと思います。

    (2)相談できる時間は教材の説明を含めて月1回30分

    完全に個人的な感想ですが、日々目まぐるしい進化を遂げるベビーについての「面談」が月1回では物足りなかったです(そもそもベビー公文のコンセプトを理解できていないと思われてしまうかもしれませんが…)。月1回であるが故にこの1ヶ月間何をした・何ができるようになったか、など1ヶ月分の振り返りに時間を要し、面談後に活用できる知識を得られたなーなどと実感できることは少なかったです。

    一方で今思えば各種教材の丁寧な説明はいただけますし、毎週レッスンのある幼児教室等と比較した費用(対効果)を比較すればママ(自宅保育者)の時間と労力は必要になりますが、捉え方/取り組み方次第でコスパは良いと言えるのかもしれません。

    (3)教材は月齢別ではなく、●回目の受講分として受領

    筆者はほかの習い事の無料体験(通信教育、体操教室等)の経験もいくつかありましたが、月齢別となっていないものは初めてでした。公文の方針は、例えば小学校に入学してから算数を始めよう、ではなく、年齢関係なくその子の可能性をどんどん伸ばしていく、とのことで、ベビー公文でも同じ方針で取り組んでいるというお話を伺いました。

    一方で、7ヶ月から始めた我が子のさまざまな教材に対する反応は極めて不芳でした。実際に触れて遊べる「おもちゃ」や絵本にしても視覚的に動きが伴う仕掛け絵本など、他のものに興味が強く、私自身のモチベーションも徐々に下がってしまいました。例えば、2回目に受領したやりとりカードを利用してこの後ろ姿は誰かな?パンダでした!とハイテンションで話しかけてもなかなか期待する「やりとり」には繋がりませんでした。

    後日談にはなりますが、1歳3ヶ月を超えるいまとなっては公文でいただいた絵本は繰り返し読んでとせがまれる絵本の上位に入っています。まだかなまだかなー、くんくんくん、などが実際に絵本のタイトルでもあるのですが、絵本の中でも繰り返される言葉がとても気に入っているようです。

    数ヶ月間の経験が活きたのか、それとももう少し月齢があがってから教材を使い始めた方が良かったのか、明確には分かりませんが、やはりいずれにしても乳幼児の脳科学を研究したうえで出されている本・教材ではありますので、タイミングは違えどベビーの心(脳)を掴む仕掛けが散りばめられているのだろうと思いました。

    3.自宅保育を充実させたいママには向いている

    ベビー公文自体は「一人遊び」を促すものではなく、親と子のやりとりが中心となります。筆者は約1年の育児休暇を経験し、毎日ベビーと何をしようか、と考えることも幸せでありながら大変だと実感することも多かったです。

    月1回は新しい教材(絵本、お歌CD(隔月)、やりとりブック)が手に入り、加えて月1回は相談できる先生が身近にいらっしゃることで、ベビーのさまざまな力が成長することは勿論のこと、ママにとってもの心の拠り所としても活用できる可能性はあります。

    音が鳴ったり、手を動かせるような“おもちゃ”とは違い、本やカードが教材となるため、例えばりんごの絵を一つとってもただのりんごで終わるのではなく、「緑の葉っぱがついている赤いりんご、食べたらサクサク…」などとママの頑張り次第でいくらでベビーのさまざまな“力”が広がる可能性を含んでいる教材が多いと思いますので、自宅保育をより充実させたい!と思っている方には特に合うのではないかと思います。